起きたら幻聴が聴こえた

xx!

いや、幻聴か?またはフラッシュバックか?

ソレは毎度の事で慣れつつある自分がある意味可哀想に思えた

季節は蒸し暑い8月

外からはラジオ体操の歌が聴こえる…

新しい朝が来た 希望の朝だ♪

何が希望の朝だxァック!

誰もいない部屋でそう独り言を呟いては無意識に中指を立てた自分がいた

さて、今日は何をしよう…

現在絶賛ニート中の俺

朝から幻聴とか言ってる時点で

え?この人大丈夫?とかお想いだろうが

世間ではあまり相手にしたくない立場である精神疾患の人間だ

元からあまりよろしくない家庭環境に産まれ高校卒業と同時に家出同然で県外に飛び出したのは良いが意外とメンタルが弱い自分に気付いた時にはすでに病気が進行して働けなくなっちまった

さて、今日は何をしよう…

本日3回目の独り言を呟いた

そういう時は目を閉じ空想をする

そこは何もない荒地でギャングがこの街を支配してる…
このギャングは町民から金を巻き上げ気に入った女をかっさらっては売り飛ばす大悪党だ

そこで、今度は市長の娘が攫われた

ギャング共は裏で警察とも手を組んでいるから町民はなす術もない

そこで、俺の出番だ

真っ黒いバイクに跨りかなりのスピードでギャング達がいる建物の窓にそのまま突っ込む

ガシャーンと言う音と共に派手に登場する俺

いきなりの出来事にうろたえるギャング達

俺はおもむろに懐から銃を出しギャング達に銃口を向けこれまた皆殺し

あっけなく事を終えた俺は柱に縛られている攫われた市長の娘の紐を解いた

自由になった市長の娘はか細い声で

助けてくれてありがとう

と言いそしてこうも言った

ところで、貴方の名前は?

俺?俺の名は…















ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ

けたたましいベルの音ですっかり目を覚ました


なんだ…

夢を見ていたのか俺は


良い夢見たのと同時に現実の自分の体たらくの温度差に空笑いすらでる

ぼーっとした頭で外からラジオ体操の歌が聴こえた

新しい朝が来た













希望の朝だ