話題:猫

真面目に考えてみた。
彼らはいったい私にとってなんなのかと。

初めて猫を飼ったのは、小学2年の時。捨て猫を発見保護したのがきっかけ。絵に書いたような捨て猫で、自分で排泄も食事もできないくらい小さな子猫が、段ボールに入れられ捨てられていた。その子がうちの子の初代。その子は一年たたずのうちに、不慮の事故で亡くなってしまった。初代を拾って少したってから、またたぶん捨て猫と思われる子を拾った。私が一番大切にしていた子。
初代が亡くなった後、あまりのショックに両親は里子をもらってきた。この子はいま、我が家の最年長のおばあちゃん猫である。
3匹目が一歳になるくらいの頃、また家の前で瀕死状態の捨て猫を拾う。おそらく、我が家は猫屋敷として広まっていたのだと思う。あの家なら拾ってくれるだろうなんて、迷惑な話だ。どう考えても一度飼った動物を捨てるなんて、あっていいことではない。
問題だったのは4匹目が雄だったことだ。2匹目との間に5匹の子猫が生まれてしまった。そのうち一匹は体が弱く数日後に亡くなり、残り2匹は里子に行った 。我が家で生まれた子猫残り2匹はいまだに元気におばあちゃんおじいちゃんとしてくらしている。

看護学校の時から社会人一年まで、寮生活で猫がいない生活を送ったけれど、結局いまは実家でいまだ長生きの猫4匹と暮らしている。
2匹目の我が家で子猫を生んだ子は、私が社会人一年の時におそらく乳癌で亡くなった。今思えばもっと病院に連れていってあげたり、可愛がってあげればよかったと後悔ばかり。それからいまいる子たちを沢山可愛がろう、いっぱい撫でてあげようと思った。一番最年長の子ももう17歳くらい。最近この子達もいつか亡くなるのだと考えてしまい、辛くなる。昨年から悲しいかなお一人様だし、付き合いもあまりない孤独人な私は、仕事以外は家にいることが多いため、猫達とよく一緒にいる。いずれ来る死を後悔したくないという思いもあるのだが、いまは完全に猫に依存していると思う。
生きているからいつか死ぬわけで、わかっているけれど。受け入れられる自信がない。しかもあと4回も別れがあるのだと思うと本当に辛い。
いまいる4匹の猫達は、いまの私を間違いなく支えている大切な存在。家族であり友達であり、心を許せる存在。動物を飼っていない人からすると、寂しい人だと思われるかもしれないけれど、飼っているひとにはわかってもらえるだろうか。

つまり猫ってそんな存在。いま家の子達がいなくなったら立ち直れないくらい、我が家の子は私にとって宝物。今日もいっぱい撫でてあげたいと思う。