話題:寂しい夜


過去とか思い出というものが嫌い。
幸せだったと思える記憶もほとんどない。
すべてはツラい記憶が覆ってしまうから。
悲しみや辛さの記憶ってどうしても強い印象になるからね。


誰もが言う。

「いつかいい思い出になるよ」
「過去があったから今がある」

わかってはいるんだけど。
いつになったらそうなるの?って思ってしまう。

いつかなんて曖昧で不確かな言葉は嫌い。

過去の私がいなければ、確かにいまの私も存在してない。

いつ振り返ってみたところで、いい思い出になんてなっていない。むしろ消えてしまえって思うほど。

人生なんて儚くて一瞬でさえ後戻りは出来なくて。

だからこそ本当は胸を張って毎日を生きられたらいいって思うのに。

そうは生きられないもんだよね。

私は昔、写真を撮っていたことがある。部活で始めただけだから、好き勝手撮っていただけなんだけど。その時も今でさえ、私は人を撮ったり撮られたりというのが大嫌い。
そのせいで、物心ついてからの私の写真は本当に少ない。
理由があるのだ。
その写真にうつる人物からその時の「過去を思い出すのが嫌」だから。普通は懐かしむために撮るものなのにね。

とにかく私は過去も思い出も嫌いなんだ。


もっと気楽に生きられたらいいのに。
絶対人生損して終わるんだろう。

幸せなんてものは続きはしない。
なのに苦しみや悲しみはいつも付きまとう。

せめて子供のときだけでも、幸せを感じてみたかった。
幸せになれる気がしない。


ただ一人で構わないんだ。

愛する人に

誰よりも愛されたい、必要とされたい。一番になりたい。

それだけで生きていけるのに。

「こんなに思ってくれる人は初めて」

みんなそう言うのに、みんな必ずいなくなるの。
愛する人はいつだって私を残し去っていく。

人の愛しかたが分からない。
何より自分の愛しかたでさえ分からない。

だから過去の自分も大嫌い。

人生まるごとやり直したい。