4月からTBS/MBSの<ドラマイズム>枠ほかにて、千葉雄大が主演を務めるドラマ『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』の放送が決定した。【ファイナルファンタジーシリーズ】を題材にした、初の実写化作品となる。

本ドラマは、今年30周年を迎える人気ゲーム【ファイナルファンタジー】シリーズのナンバリングタイトルであり、同シリーズとしては2作目となるMMORPG(大規模同時参加型オンラインRPG)をきっかけに、父親との関係が徐々に変化していった男性によるさまざまなジャンルのオンラインゲームやプラモデルなどを題材とするゲームプレイブログで、同ゲームのプレイヤーであるマイディー氏のサイト「一撃確殺SS日記」内のブログ「光のお父さん」は、「FF14」を通して親孝行するという内容。ゲーム好きの父に「FF14」を勧めたマイディー氏が、ゲーム内で自分の正体を隠して父と「フレンド」になり、親子で「『大迷宮バハムート』邂逅編5層のボス・ツインタニアの討伐」を目指す様子をつづった。同ブログは大きな話題を呼び、最終回はニュースサイトなどに記事が掲載されたほどだ。

シリーズ2作目の大規模同時参加型オンラインRPGとして2010年に発売されたFF14は、欧米や中国、韓国でも展開し、数十万人が長期間に渡って同時接続するなど日本を代表とするオンラインゲームになった。全世界で累計600万人のプレイヤーを有している。ドラマでは、プレイするゲーム本体をも巻き込み、オンラインゲームに参加しているような世界観を作り出すという。

これまで仕事一筋だった父親・博太郎(大杉漣)が、齢(よわい)60歳を超えてからハマったものは、オンラインゲーム。彼の息子であるサラリーマンの稲葉光生@アキオ(千葉雄大)は、ゲームの世界で大胆な挑戦をしていく父に対し、同じオンラインゲームの世界で、一人のゲームプレイヤーとして自分の本性は明かさずに父親に接触することを試みる。ドラマでは互いに「秘密」を抱えながらも、ともに冒険していく中、ゲームの世界で相手を理解するようになり、ぎこちない関係だった父と子が再び親子の絆を取り戻す感動作だ。

千葉君を起用した制作側は「こうしたゲームにハマッているのは、普通の若者。千葉さんなら、ゲーマー=オタクという偏見をはねのけ、新しいゲーマー像を見せてくれると思った」と期待する。

野口照夫監督は「繊細さと、意志の強さ、両面を兼ね備えているキャストが必要でした。千葉さんなら絶対にハマると確信しての起用です」と語る。

千葉君は「新しい試みもいっぱいあって、ゲームの中でお芝居しているような新感覚のドラマです」と作品に自信を見せている。FFシリーズは超人気作だけに千葉君は「ファンがいっぱい?そうですね…」とドキドキしていた。

千葉君は、もともとゲームはあまりやらないと言うが、「大人になって、なんとなく父親と話せなくなってしまう気持ちは分かる」と作品に共感し、等身大の青年を繊細に表現。自身の父とは、先日初めて2人きりで酒を飲んだと言い、「後で母から『すごく喜んでいた』と聞いて。そういうもんなんだな〜」としみじみ。「主人公と同じように父と会話できない人はいると思う。自分の家族と照らし合わせて見てほしい」と力を込めた。

父親役の大杉サンとは初共演だが、「すごく優しくて。撮影の合間も音楽の話をしたり、手品を教えてくれたり…」と、実の息子のようにかわいがってもらい、劇中以外でも絆を育んだ。

今作では、ゲーム内の画面もふんだんに盛り込み、視聴者がゲームに参加しているように見せる工夫もしている。千葉君は、作品の世界観をつかむため、実際にFF14に挑戦。多忙な合間を縫い、「トータルで2〜3時間しかできなかった」と残念がり、「ドラマみたいにもうちょっとコンスタントにできたらな」とすっかりハマっていた。

これまでオンラインゲームを通してのプレイヤーブログをドラマ化するのは実現が難しいとされてきたが、ついに実現。実写映像と“ファイナルファンタジーXIV”のゲーム画面を織り交ぜて構成されるドラマは、かつてない映像体験を楽しむことができそうだ。

MBSでは4/16(日)から、TBSでは4/18(火)から放送開始。【ファイナルファンタジー】ファンも注目の映像と、千葉君&大杉サンによる心温まる親子の物語は必見だ。