拍手にて
『この前まで黒薔薇君の影響は受けない、 椿は椿だから、みたいだったけど
黒薔薇君の存在が大きくなってるみたいだね
馬鹿にするとかじゃなくて、俺は良かったと思った
だって、いつまでも己を孤立させるのは勿体無い
自分が認めたというか、特別な相手ならその人のペースに乗せられるのもいいと思うんだ
ま、俺の考えだから椿の美学に則さないだろうけどさ』
って。


はっきり断言しておくけど、確かに僕は今黒薔薇の所為でペースを乱してる。


でも、かなり悔しがってるからね。


黒薔薇如きにペース乱されて、丸め込まれて、滅茶苦茶悔しい。


その反面、黒薔薇も僕によってペースが乱れてるみたいだからまだいいの。


僕が一方的に負けてるなんて、認めない。


確かに僕は劣勢だけど、まだ勝つ見込みはあるし。


とにかく、納得はしてないんだよ。


日に日に穏やかに、闘争心が薄れてく。


悔しいんだけどね。


でも、未だかつてフェアに勝てたことのない黒薔薇だから、負けを認めてもいいとは思ってる。


負け続けてるけどさ。


告白は黒薔薇にさせたから、そこは僕の勝ち。


駄目かな?そういうの。


黒薔薇見てると劣等感に襲われるけど、その劣等感はとても安心出来るモノ。


だから、この変化は甘受すべきなんだろうけどさ。


複雑な心境。


昨日紫苑に
『椿と黒薔薇は結婚しそう』
って言われた。


かなり、気にしてる。


でも、何かそういう見方も納得出来ちゃう。


こういう関係になってからはまだ二週間とちょっとだけど、何か関係は長いから。


熱愛期が無ければ倦怠期もないんじゃない?


少なくとも、僕と黒薔薇は別れても上手くいきそう。


互いに丁度良い距離は分かるみたいだし。


純情ボーイの黒薔薇だけど、変なところは大人で完璧。


悔しいくらいに、ね。


一時的に僕は忍冬を好きだと思いかけたことは有ったけど、結局忍冬に黒薔薇を重ねてただけ。


それに結局黒薔薇が動いてくれちゃったから、今となっては欲しくない。


我が儘上等。


唯我独尊、傍若無人。
傲慢で高飛車な椿様だからね。


あの人と付き合ってる間だって多分黒薔薇が動いてくれたら、状況は変わってた。


だって、黒薔薇を諦めた覚えがないし。


何だか僕は、凄く黒薔薇に惚れ込んでるらしい。


不覚。


いい加減負けを認めるべきなんだろうけど、認めない。


いつかひっくり返してやる、って虎視眈々としてる方が僕らしい。


分かることと認めることは別だから。


僕は黒薔薇によってペースを乱されてるのは分かってるし、そのくらいが丁度良いとも思ってる。


ただ、認めない。


もうちょっと、足掻いてみるから。


結局惚気になってた。




忍冬からの問題だけど、
2x+1と2x+5だと出来ない。


問題文に連続する2つの奇数、とか書いてあるんじゃない?


じゃなきゃ、答えが一つにならない。


数学は答えが一つになるモノみたいだから、さ。


答えなんて、沢山あってもいいのにね。


選択肢だって、ア〜エから選ぶくらいならオでありたい。


ひねくれてるんじゃなくて、反抗期なの。


なんて、ね。


凄く穏やかな反抗期。