※捧げ物の
護りたいモノの「もしも話」
あの時、シカマルが現れていたら‥
「アイツに見られたら笑われるぞ?」
「それは絶対嫌です‥」
クスクス笑うナルトと顔を上げて嫌そうに眉を寄せて苦笑するサスケ、穏やかな空気が二人を包む。それを掻き消す様に一陣の風が吹いた
「大丈夫か?ナルト」
「シカマル‥」
向かい合う二人の間に身を割り込ませナルトの頭に手を置き僅かに自分より低いナルトの視線に合わせる様に覗きこむ
「手ぇ擦りむいてるじゃねぇか‥」
転んだ拍子に反射的に着いた手には僅かな擦り傷、大丈夫だと答える前に掌に生暖かい感触。
「シ、シカマル///」
傷口に舌を這わせるシカマルにワタワタと慌てるナルト。それに視線だけで何だ?と問うがシカマルの口から覗く舌に言葉が出ない。チュッと音を立てて離れた唇がニヤリと弧を描く
「舐めとけば治るってよく言うじゃねぇーか」
満足気に笑うシカマルに僅かに苦笑するナルトには嫌悪感はない。それは心配してくれてるのが分かるからだ。しかし、このまま穏やかに終わる訳がないのは言うまでもない‥
「シカマル!!ナルト様から離れろ!!」
「あぁ?」
実はシカマルが登場した時に後ろに突飛ばされていたサスケ。ポカンとするなかシカマルの行動に石化していたのだが、我に返りシカマルに掴み掛かる勢いで詰め寄る。
「ナルト様、手を貸して下さい!!」
「え?あぁ‥」
呆気にとられどうぞと差し出された手にサスケは持っていた消毒液をナルトの手にかける。それはもう明らかに勿体無い位の量をかけて、更に水遁の術で作った水で洗い流し、そしてまた消毒液を大量にかける。そして
「これで大丈夫です!!バイ菌が入ったら大変ですからね!!」
と、珍しく笑顔でのたもうた
「おい‥俺がバイ菌だとでも言いたいのか?」
「‥‥‥‥。」
無言は肯定と捉えても良いだろう。
「俺がバイ菌ならお前は泣き虫か?」
ククッと笑うシカマルにサスケが睨む
「ナルトの前で泣いてんじゃねーよ」
「泣いてなんていない‥」
「嘘つけ。ナルトの肩に図々しくも甘えた様に顔を埋めて泣いてたくせしやがって!!」
「なっ!図々しのはお前だろ!!」
さっきの事といい、今までだってシカマルはナルトに対してスキンシップと呼ぶには腹が立つ行動ばかりでサスケいい加減キレていた。
「あぁ?俺はいいんだよ!!ナルトを愛してんだからな!!」
「!?お、俺だってナ、ナルト様を‥」
ハッキリキッパリと言い切るシカマルに対してサスケは思いっきり吃り最後は言葉にすらなっていない。
「はっ。てめぇは泣き虫とヘタレ野郎だぜ!!」
「なんだと!??泣き虫はお前だろ!!原作では二回も大泣きしてるじゃねぇーか!!それにあの砂のくの一にも泣き虫のレッテル貼られてるしな!!」
泣き虫とヘタレの言葉にキレたサスケは言ってはいけないことを口走っている
「てめぇ‥それは言っちゃいけねーことだろ?」
その通りですシカマルさん‥
「んな事言ったらてめぇだって訳もなく海辺で大泣きしやがってたじゃねーか!!どこに今時あんな所で大泣きする奴がいるんだ?
あぁ‥悪ぃ、いたな此処に‥」
ガルルッと聞こえてきそうな位に睨み合う二人。ポカーンとそんな二人を見つめるナルト達(忘れちゃいけないそこにはサクラと八班がいる事を)
「大体俺が泣いてる設定ならてめぇは此処にいてはいけねぇ存在だせ?別に俺はそれでも良いけどな!!」
「お前みたいな奴とナルト様を二人に出来るか!!設定?そんなもの此処には関係な‥‥‥‥」
‥‥‥‥‥‥‥(暫くお待ち下さい)
原作?なにそれ?な感じの二人の言い合いに痺れを切らした人物が一瞬にして二人を消し去った。
「シカマル?サスケ?」
急に消えた二人に首を傾けるナルト。訳が分からずポリポリと頬を掻いて向き直った先にいたのは四人の下忍達。あぁ振り向くんじゃなかったかなぁ‥なんて思っても既に遅く、獲物を決めた肉食動物の様にギラギラした瞳が自分をターゲットに決められた事に大きくため息を吐いた。
◇◇◇◇◇
なんだこりゃ?
自分で書いててなんだこりゃ?
リクに沿ってるか分からないですが、楽しんで頂けたのなら嬉しいです(^^;
改めてスミマセンでしたー(逃走)