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それは誘っているんですか?(TOV)

「エステル」
「?………ユーリ、どうかしたんです?」


きょとんとした顔でエステルはユーリを見る。
しかし、ユーリはエステルを直視せずに、少しズレた所を見ながら口を開く。


「……その格好、何とかしてほしいんだけど」
「どうしてです?」
「どうして、って……お前なぁ………」


そこまで言って、ようやくユーリはエステルを直視した。
只今のエステルの格好はお色気作戦に使った服にネコ耳―――おそらく、リタから借りたのだろう―――を付けていた。
只でさえユーリはネコ耳に弱いのに、そこへ更にあの服を着てるとなるとユーリの理性は最早限界だった。


「……なぁ、エステル」
「なんです?」
「それは俺を誘ってんのか?」
「!?」


ユーリはエステルの後ろにあった壁に手をついて、エステルが逃げられないようにする。
一方のエステルはユーリの顔が近いからか、それともユーリの言っている言葉の意味を理解してか、はたまたその両方か、顔を真っ赤にした。
そして、「あ、あの……ユーリ………」としどろもどろに何かを言おうとするが、それは結局言葉にならなかった。
ユーリはそんなコロコロと表情が変わるエステルがおかしくて笑ってしまう。


「ユーリ!酷いです!」
「はは……悪い悪い」
「むぅ……ユーリ、意地悪です………」


ユーリは笑いを抑えると、自身の額をエステルの肩に乗せる。
それに慌てるエステルを無視してユーリは口を開く。


「……頼むから、俺以外の連中にはその格好を見せんなよ」


そう釘を刺すかのように言うと、エステルは何事かを小さく呟いた。
しかし、それをうまく聞き取れなかったユーリは顔を上げて、下を向いているエステルを下から覗き込んだ。


「……私も…ユーリにしか、見せたくないです」


顔を赤らめながらそう言うエステルはいつもよりも綺麗で。
いつもよりも、魅力的だった。


(……ったく、この姫さんは)


ユーリは苦笑すると同時に、エステルの顎を壁をついていない方の手で持ち上げて、下を向いていた顔を上げてやる。
そして、そのままそっと口付けたのだった………。




おまけ


ユ「なぁ、エステル」
エ「なんです?」
ユ「やっぱり、襲ってもいい?」
エ「!?」








→あとがき
逃げろ姫さん。そして、狼さんは諦めずに追え←
ちなみに、この後エステルがどうなったかは皆さんの妄そ……げふん。想像で補ってくださいね。
僕にはこれ以上書けませんので。
……でも、どSで鬼畜なユーリが攻めているのも書いてみたい。そして、エステルは困ってるといい←
ちなみに、姫様にあの格好を勧めたのはおっさんです。
「大将を落とすならセクシータイフーン(うろ覚え)にネコ耳しかない!」とか言われたんでしょう。
おっさんはナイスな方です。
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