触れてはいけない絶対領域
侵してはならないタブー
まるでセイレーン
それでも、
それでも手に入れたい
声を頼りに帆は進む
その生態を暴いて
その声帯に愛を捧ぐ
僕はこの海に漂う難民
セイレーン
近付けない
セイレーン
暴けない
海の藻屑となる前に真実を
意図の読めない糸を手繰り寄せて
君こそが最後の唯一
セイレーン
繋げない
セイレーン
解らない
耳にする歌声は聞き覚えのある言葉
けれど、いつも思想に気付けない
君は存在すら知らない
それでも、
それでも手に入れたい
声を頼りに帆は進む
この生態を暴いて
自分自身に愛を捧ぐ
僕はこの海に散りゆく難民