忘れてはいけないこととして、インプラント治療を始める前にインプラントの土台となるあごの骨に問題がないか調べてください。
これまでに歯周病とか顎関節症の経験があれば、治療以前に既往症を完全に治しておくのがとても大事です。
さらに、美容整形を受けてあごの骨を削った患者さんもインプラント治療のリスクが増大します。
最新の技術を用いれば、これらの病歴だけでインプラント治療ができないわけではないためまずは歯科医に全て話しておきましょう。
骨に人工歯根を埋め込んで義歯を被せるインプラントの耐久年数は生涯持つと言われることが多いのですが、現実には、治療終了後の定期的なメインテナンスや、手術を担当する歯科医師の技術にも左右されると言われています。
当然、自分自身でも口腔内のケアを続けなければ、数年でインプラントが劣化し、また手術を受けなければならなくなります。
口内ケアをおろそかにすると歯槽膿漏などのリスクもあり、こうなると歯根を埋め込んでいるアゴの骨自体が弱ってしまいますから、その分、人工歯の寿命も短くなってしまいます。
インプラント治療による危険性をいろいろな情報媒体から調べているでしょうが、その中に、金属を埋め込むので頭部のMRI検査ができないという問題はありませんでしたか。
しかし、それは正しくありません。
確かに、MRI検査では磁気を使うので身体に埋め込んだ金属が反応すると、必要な画像が得られません。
インプラントに使われるのはほとんどがチタンなので磁気に反応しない性質を持っていてMRI検査への影響はありません。
喫煙が、インプラント治療の成否に及ぼす影響は見過ごしてはならないレベルです。
一般的なインプラントの治療は数ヶ月かかりますが、インプラントの周りがしっかり固まり、あごの骨と結びつくことが次のステップに進むための条件です。
周辺組織の回復をすすめ、インプラントを固定させるために、タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素といった物質が確実にマイナスの作用があります。
インプラント治療のために何でもできると思うなら、思い切って、治療が終わるまでの間は禁煙を決意してください。
インプラントは他の歯に影響ないといわれますが、手術直後、周囲の自分の歯が浮いたように感じられることがあります。
これは、人工物を埋め込んで周囲の歯の神経が刺激され、反応が出たものでインプラントが落ち着けば、その反応も静まることがほとんどなので、気にしないでください。
ただし、他の原因で生じることも十分考えられるので、異変を感じた場合は放っておかずに歯科医にみせることで早めの対応をしていきましょう。