夕刻



「そろそろ家に電話しなくていいのかねぇ」



「ここが家だよ。今、どこにいると思ってんの?」



「ここが家だった(笑)」



それでもしばらくすると



「家に電話したらねぇ“この電話は使われてません”だって。番号は間違ってないと思うんだけどねぇ」



「そりゃそうだろうね(かけたんだ)」



「お前、家に電話してくれないかねぇ。ここにいるって。二晩も帰らないと家の者が心配するだろうし」



「だから誰が心配するのって?」



〜息子が十分心配しているよぉ〜