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花火とBL


先日花火大会に行ってきたばかりに、脳内がわくわくBL妄想ランドになりつつあって今日も残念な私の脳みそ。


それを踏まえて、遠くに上がる花火っていまいち臨場感もなくて小さくて、それを観賞することをメインにするとうすら寂しい感じがしますが、花火はあくまでサブで何かの片手間という状況だと途端にムーディーかつシャレオツなアイテムと化するよねという話。


たとえばとあるマンションの一室でおうちデートにいそしむカップル、あるいは部活の帰りなり遊びの帰りなり、夜道を並んで歩くカップルがいたとして下さい。


とにかくそんな二人がだいぶしっぽりとした感じに寄り添ってるわけですよ。そこで、ふとベランダから外を覗けば――あるいは遠くからパアンと音がして空を見上げれば、遠く向こうに打ち上げ花火が!俄然雰囲気盛り上がる二人!フワーフ!


空に咲いては消えてゆくスペクタクルを背景に、恋人たちは抱き合いキスしあい、くっついたり離れたり泣いたり笑ったりするのであった!

――みたいな展開の小説なり少女漫画なりBL 漫画なり、おそらく一度は出会ったことがあることでしょう。ロマンスが主軸の話で夏が舞台の作品ならかなりの率で花火がよい雰囲気を演出するアイテムに使われることでしょう。逆に途中までいい雰囲気だったのにはぐれたり、別れ際に喧嘩とか何か悲しい事実が発覚するのもあるあるですよね。


そんなわくわくドリーミィーランドな状況は嫌?ケンカップルじゃないと萌えない?殺伐としてないと嫌?じゃあ流血沙汰でもマウントポジションで頸動脈を締め上げコースでもナイフの刃先が食い込む寸前でもなんでもいいんで、あるマンションの一室で、電気もつけずにカーテンも開け放ったまま、あと一歩という所まで争っているとして下さい。


そこで遠く向こうで花火が上がる所想像してみて下さい。そこから一拍置いて、より満身創痍な方に何か告白めいたセリフを言わせて下さい。その時、暗い部屋で満身創痍側の顔がイルミネーションに照らされたりしてるとなおよし。


言われた方はしばし呆けたのちに、背後で上がる小さな花火を背景にナイフをカランと放り投げて(あるいはマウントポジションから相手を引き寄せるとかなんかそんな感じの各自萌えと感じる行動を取らせて)くっついたりはなれたりキスしたりする様子を想像して下さい。


ほーら、殺しあったかと思えば愛しあう俺たちみたいな、なんか中二病系のかっこよさげなスタイリッスBL の雰囲気(私の大好物ですね)になった!……なったかなあ、これ。別に花火いらんかったよね。あと私スタイリッシュを確実に履き違えている。


私の中の花火にまつわるベストBL と言えば、ワイルドアダプターの久保田と時任がマンションのベランダで花火をする回なのですが、あれを果たしてBL と言っちゃっていいのかとも思います。
ワイルドアダプターがBL 誌に掲載されていたのは今や過去だし。


花火回の二人はあくまでいつものニアホモな二人なんですけど、それがすごくいいんですよね。あの二人は荒磯や盗聴器の時みたいにそれらしい演技をしてる時より、自然体でじゃれてる方が萌える……っていうかやっぱりあいつらナチュラルにできてる気がしてならない。少なくとも二人の関係は友情ではないと思うのですが。今でも。


仮にできてなかったとしても、作中に散りばめられたそう勘違いせざるを得ない描写が何年経っても私の認知障害フィルターを刺激する……!


この感覚、アン・ライスの夜明けのヴァンパイアしか読んでない状態でレスタトとルイは出来てるという妄想に取り憑かれていた自分を『いや、ないから。なんでもBL にするのよくない』と必死に抑えていたあの状況に非常に似ている。


まあ、レスタトとルイは本当に出来てたわけですが……
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