独創的なトリックと前代未聞の仕掛けでミステリー小説の常識を覆し、有栖川有栖、綾辻行人ら人気作家たちが大絶賛、一大ブームを巻き起こしている、[このミステリーがすごい!][週刊文春ミステリーベスト10][本格ミステリ・ベスト10]と2017年の国内主要ミステリーランキングで1位を獲得、その後[第18回本格ミステリ大賞]も受賞し、東野圭吾[容疑者Xの献身]以来、そしてデビュー作としては史上初の4冠を達成した今村昌弘のミステリー小説『屍人荘の殺人』が映画化されることが決定し、いま最も旬な実力派俳優陣と、邦画界が誇る超一流トップクリエイターによって映画化が実現した。神木隆之介が“探偵助手”として主演、“W探偵”として浜辺美波と中村倫也が出演することが分かった。

ミステリー小説オタクの大学生・葉村譲(神木隆之介)は、強引に入部させられたミステリー愛好会・会長の明智恭介(中村倫也)に振り回され、学内の些細な事件に首を突っ込んでは、逆に波風を立ててしまう日々を送る。そんな自称“ホームズとワトソン”の前に、同じ大学に通う剣崎比留子(浜辺美波)が現れる。彼女は警察からも信頼を得ている私立探偵で、葉村たちに音楽フェス研究会の夏合宿への参加を持ち掛ける。“今年の夏合宿で何かが起こる…”比留子に届いた犯行予告に明智は興味津々。なぜ2人に声を掛けたのか、比留子はその理由を明かさないことを交換条件に、彼らとともに合宿地へと向かう――。

S県の山奥に佇む合宿地の“紫湛荘”は、部OBで金持ちの七宮の持ち物。そこで葉村たちはフェス研メンバーたちと合流し、到着早々バーベキューで盛り上がる。フェス参加は二の次で、部長の進藤によるOBたちへの女性の紹介が本来の目的の合宿は、昨年、参加者のひとりが合宿後に自殺を遂げていた。にもかかわらず、OBたちは昨年のことなど気にもせず、女性陣を引き連れて意気揚々とフェスへと向かう。しかしフェス会場で彼らは、想像しえなかった事態に遭遇。なんとか紫湛荘に逃げ込み、立て籠もりを余儀なくされる。

そんな緊張と混乱の一夜を明かした彼らは、密室で部員のひとりの惨殺死体を発見する。それは連続殺人の幕開けに過ぎなかった。電波もない、食料もない、籠城メンバーの中に殺人犯がいるかもしれない、絶望と究極の密室空間の中、葉村は、明智は、そして比留子は生き残り、前代未聞の謎を解き明かせるか!?

舞台はある出来事をきっかけに、孤立化する山奥のペンション。逃げ場のない恐怖の中、ミステリーマニアの大学生・葉村(神木隆之介)らが密室で起こる連続殺人の謎に迫る―。閉ざされた“異常”な空間で、探偵たちが体力と知能と命を削り合う、新感覚の本格ミステリーだ。

主人公の大学生・葉村譲を演じるのは、神木隆之介。明智が会長を務めるミステリー愛好会に所属し、強引な“探偵たち”に翻弄されるも、ミステリーにおける圧倒的な知識量でさながらワトソンのごとく探偵の助手として立ち回り、前代未聞・絶体絶命の状況に立ち向かう。

浜辺美波が演じるのは、卓越した推理力で警察からも信頼され、主人公たちを前代未聞の謎へと誘う女子大生探偵役・剣崎比留子。葉村と明智に音楽フェス研究会の夏合宿への参加を持ちかけていく。

中村倫也は主人公たちが通う神紅大学の中で“神紅のホームズ”の異名をとり、神木君演じる葉村を振り回すミステリー愛好会の会長・明智恭介に扮する。学業そっちのけで事件をかぎまわっているため、留年を重ね、学内では煙たがられている役どころ。

撮影は2019年1月から2月にかけて行われる。監督には、大人気ドラマ[99.9 -刑事専門弁護士-]シリーズをはじめ、[劇場版 ATARU]や[民王]、[TRICK]のスピンオフ[警部補 矢部謙三]シリーズを手掛けた木村ひさし。脚本には同じく[TRICK]シリーズをはじめ、[富豪刑事]シリーズ、ドラマ[MR.BRAIN][金田一少年の事件簿]シリーズと、推理ものに定評のある蒔田光治が参加。いま最も話題のミステリー小説と、ミステリー映像作品の超一流トップクリエイターたちが起こす化学反応は見逃せない。


▽神木隆之介コメント
大ヒットミステリー原作の映画化ということで、プレッシャーはとても大きいですが、
それよりも、どのように映像化していくのだろうという楽しみの方が大きいです。
木村監督とは3年振りにご一緒させて頂きます。
久しぶりに木村組の一員として芝居が出来ること、大変嬉しく思っています。
浜辺さんとは、初めて共演させていただきますが、今からとても楽しみです。
中村さんは2度目の共演になりますが、今回はがっつりご一緒出来ますし、安心して臨みたいと思います。
緊張していますが、良い作品をお届け出来るよう、精一杯頑張ります。

▽浜辺美波コメント
出演のお話を頂く前から原作を読んでいて、大好きな作品だったので、
まさか自分が出演することになるとはと、とてもご縁を感じ、
その世界に入れることへの喜びで今から胸がワクワクしています!
探偵役は初めてのチャレンジですが、
ミステリー小説好きとしてずっと憧れていた役なので、
とても嬉しい気持ちと身の引き締まる思いを感じています。
神木さんとは初めてご一緒するので今からとても楽しみですし、
中村さんのきめ細かいお芝居を今回もたくさん学び吸収できたらいいなと思っています。

▽中村倫也コメント
小学生時代から「完全犯罪は成立するのか?」などと1人で妄想にふけっていた僕にとって、
明智恭介という男はどこか親近感のある、魅力的な人物です。
自分の「枝分かれした別の未来」なつもりで、しっかりと軽やかに演じられればと思います。
また過去に共演させていただきその才能と人柄に大きく惹きつけられた神木くんと浜辺さんと、
またご一緒できることが楽しみで仕方ありません。2人は真面目なので、最上級の準備をしてくることでしょう。
僕も負けじと刺激を与えられるように、頑張りたいと思います。

▽木村ひさし監督コメント
かんばんは。木村ひさしです
「犯人は誰なのか」
僕は普段、ミステリー作品を演出する時には、最後までお客様がそう思える様に考え撮影しています。
原作を頂いた時に思った事は、この作品はそれらには当てはまらないかもしれないという事。「屍人荘の殺人」で考えるべき事は「犯人は誰なのか」ではなく「犯人は何者なのか」。この作品が完成した時に、それが達成出来ていたら、この作品は間違いなく、僕の代表作になると思っています。神木さん、浜辺さん、中村さん。そして、スタッフと共に「犯人は何者なのか」、追求していきたいと思います。

▽原作・今村昌弘コメント
刊行以後各種のミステリランキングや本屋大賞のノミネートなどで格別の評価をいただいた「屍人荘の殺人」ですが、まさかデビュー作が映画化になろうとは思いも寄りませんでしたし、神木さん、浜辺さん、中村さんといったキャスト名を聞いた時は思わず耳を疑いました。また監督の木村さんや脚本の蒔田さんら名チームの手によって「屍人荘」がどんな進化を遂げるのか、今から楽しみでなりません。皆様よろしくお願いします。


『屍人荘の殺人』は2019年、全国東宝系にて公開。