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君だけを(後編)

話題:好きなのに……難しい


前回の続きです!


あとはまぁ、あれです。流れで、今までで一番、というかどんどんエスカレートというか、いやらしいことをされました。好きな人相手にエスカレートというのもどうかと思いますが、でも付き合っていて好きだからえっちなことをする、というのはどうにも。私には考えられないことなので、先月ちゃんと、責任の取れないことはしたくないと本人に言いました。

でも、それでこれかと言うことを出雲さんはしたのです。しかも、ゴム無かったんですよね。入れなきゃ大丈夫だろう、みたいな感じだったので、静かに思い切り怒ってました。

出雲さんが諸々ティッシュとかゴミ袋とか準備してくれ、一応下着もつけつつ黙りこくる私に、まぁ当然怒っているのに気付かれたのでしょう。


「本当にすみません……三沢さんを傷付けるのわかってたのに」
「……私、責任の取れないことしたくありません」
「はい、三沢さんは間違ってないです。僕も責任とれない。そういうのは大事ですし、理解してくれる人と付き合うべきです」


と言われ、あ、これ別れ話なのか、と思いました。嫌われたくない、でもそういう行為もしたくない、というのはやはり私の我が儘でしかなかったのだろうなと。
何と言っても、結局そういうことがしたい、というのが一番だったんだろうなぁ。と寂しいながらに諦めて、そうですねと返事をしようとしたところ、


「……それが僕だといいなって思ってます」
「今、別れましょうって言われるのかと思いました」
「なんでですか!」
「理解してくれる彼氏を新しく探して、ていうニュアンスに聞こえたので」


そういうふうに聞こえますよね? あれ、聞こえません?

「……私我が儘で、やだやだばかりで申し訳ないです。他の、大多数の人はしちゃうものなのかもしれないですけど。……普通じゃなくてすみません」


三沢さんて、変わってますね。今時の子じゃないっていうか、うん、今時の子とは違いますね。
日中そんな話をしていました。その時は、そうでもないです、その辺にありふれてる系女子なんで、等と冗談を言っていましたので、その流れです。


「出雲さんも、言いたいことあったら言っていいんですよ。気に入らないとか、いつも何も言わないから。私ばかり勝手に怒って、でも何も言わなくて、なんでそんな優しいんですか」


何も言わない、それが本当の優しさなのか、とかいう論議は置いておいて下さい。


「……じゃあ、その優しさが僕の取り柄だと思って下さい」
「知ってますよ、出雲さんが優しいのは。傘とか私のいる方の手では持たないし、歩調合わせて歩いてくれるし、私がいるかいつも気にしてくれて。優しいのは知ってます、もう」


優しいのは、知ってるんです。
今までずっと我慢して手を出さないで下さったことも。結局そういうのが申し訳なくなり、少しずつ出雲さんに妥協して、ここまでならいいやと勝手な線引きをして来た結果です。だけど最終的に、やはり妥協出来ないとなって、期待させた上怒ってしまったのですから、悪いことをしました。


「だから申し訳ないと思うんです、まだまだ子供な私が。けど、妥協も出来ません。自分が嫌です。頭固くて、融通がきかなくて。結局怖いんです、よくないことをして見放されるのが。周りが気になって仕方ない」




ちょっと頭冷やすんで、放っておいて下さい。
と言ったら本当に放置されて出雲さんが掛け布団一人で使っちゃうっていう事になりました。
お風呂入って、唯一あった薄い毛布にくるまって寝ました。

実は週末出雲さんのおうちにお泊りに行きますが、どうなることでしょうか。


ただ、そういう行為をもしもするなら、初めては出雲さんがいいんです。
というのは実は出雲さんには伝えていまして、メールしたんです。

初めては出雲さんがいいです、出来ることなら末永くお願いしたいです、というようなことを。

そうしたら返信があって、僕も三沢さんを大事にしたいです、こちらこそ末永くお願いします。

みたいな。
これ、期待したいなあと思いつつ、週末を楽しみにしたいと思います。

夢物語(前編)


話題:幸せを、ありがとう。


一日目夜のお話。
今回のメインになります。
長くなるので前編と後編にわけて、いやらしい話は省きます。
というわけでまず前編。


ツインルームだったのでそれぞれにベッドに入りました。が、出雲さんがこっちに来て下さい、というのでマットを押してくっつけてダブル状態になりました。

そこで手をつなぎながら、


「三沢さん、僕と付き合って幸せですか」


私が個人的に思う、一番困る質問です。
聞いてみたいけれど聞くのが怖い。幸せですと返って来ない筈がない前提ですよね、違うなら即破局ですよ。聞く意味のあまりない質問な気がしています。
ラブラブな二人なら、いくらでもいちゃつけそうな質問でしょうけども。

それはともかく。


「何を言うんですか、突然」
「本当なら、定職について、結婚とか、三沢さんを幸せにしてあげたいのに」


自分の夢のため正社員を辞めバイトになり、遠くに引っ越して今を過ごしている出雲さん。三十も目前、けれど結局未だ芽吹かず、という状態ですから、世間的にはダメンズと呼ばれる部類でしょう。

色々と、思うことはあります。
今の状態で、出雲さんとの結婚はありえません。だけどそれは、結婚を前提にした時のお話です。
無論向こうはいい年だし、周りは結婚して子供がいて、家庭を守っているのに自分はそうじゃない、というのを気にしてもおかしくないです。
私は、確かに結婚を考えてもいい年です。けれど新しい仕事も始まったばかり、そしてそんなに結婚を急ぐ年でもない。子供は、見てるのは好きだけど接するのは苦手。
自分に収入もなければ、向こうにもないのだから結婚後の生活があまりに大変になるのは必至。

だけど、だからこそ、資格をちゃんと取って、お金を貯めて、一緒に生活出来るようになろうと考えているのです。

いつも寝てばかりで同じ時間を共有出来ないので、私は寂しく泣くことも多いです。でもそもそもそうやって出雲さんと同じ時間を過ごしたいと思うのは、やっぱり好きだからです。

人によるでしょうけど、男の人は女の子程に人の気持ちとかを読むのに長けていないと思います。気付いてほしい、はただの我が儘。ちゃんと言葉にしないと伝わらない。そういう寂しいのを、黙って泣いて飲み込んだ私がいけないのです。

出雲さんは優しいです。傘や荷物を、私がいる方の手では持ちません。私が手を繋いで歩くのが恥ずかしいと言えばそれもしませんし、嫌だということは基本的にしないでくれます。歩く歩調や歩幅を合わせてくれます。私が近くにいるか、視界から外れると気にもしてくれます。
ちゃんと優しい人なんです。たまに、私と気持ちがずれるだけ。それは当然のことです、だって他人だもの。その他人に、気持ちを向けて優しくしてくれる。誰にでも優しい人だけど、それでも私にちょっとした特別をくれる。
それが優しい心遣いであったり、笑顔であったり、大切にしたいと半年は手を出さないでくれたことであったり。
私はそんな出雲さんといて安心するし、そばにいて欲しいのです。

結婚とか、将来の事も、本当は考え始めないといけないのでしょう。だけどそれよりも、今は今で出雲さんと離れるのはどうしても嫌なのです。


「……幸せですよ、結婚なんて私がまだ考えてません。定職について、って、その定職を辞めてまで今頑張ってるんでしょう? まだ始めたばかりじゃないですか、私は応援してるんだからこんな早く諦めたようなこと言わないで下さい」
「……はい」
「好きですよ、すごく。じゃなきゃ一緒に旅行になんて来てません」
「……大好きだっ!!」
「わっ」


ぎゅーって抱きしめてもらって、とても幸せでした。
思えば、ちゃんと言葉で気持ちを伝えたのは久しぶりでしたから、よい事だったのだと思います。

色々、うまくいかなくて悩んでいるんでしょう。そして周りが結婚して子供が出来ていくのもまた不安なんでしょう。

「もし簡単に諦められるなら最初から遠距離なんてしなきゃいいじゃん。私が堪えた寂しさを無駄にしないで!」


というのが本音。言わないですけど。

恋を思い出す


話題:大好き

気付かないうちに購読者さんがたくさん増えていました。今更ながら、皆様ありがとうございます。スマホに変えてから特に、購読人数とかあしあとが見づらくなり見ていなかったので。


ちまちまと、こぼれ話いきまーす。


・一日目

恥ずかしくて正面から出雲さんを直視出来ません。相変わらずイケメンだぁああ(主観)、その視線と表情はなんか直視出来ません。
今見ておかないと、とこっちを出雲さんが見るのですが、私はすっかり照れてしまって、手で出雲さんの視界を遮ってしまいました。

「あ、なんてことするんですか」
「一ヶ月会わないうちに、私の慣れゲージ下がったんで見れません」
「そんなのあるんですか!」
「あります、多分明日には溜まってます。ちょっとは顔見られるようになってる筈です」
「時間かかりすぎですよ」
「で、また来月にはゲージ下がってるので」
「えええ! ダメじゃないですか」

言いつつ、出雲さんは手を下ろすと横からずーっとこちらを見てるんです。横から視線を感じる……すごく感じる。
ちらっと目をやると、にっこり笑うんですよー、もう! その表情に照れてしまって、恥ずかしくて見られないのに!

でも、その表情は大好きだったりもします。
すみませんただの惚気です。
最近の私にしては珍しくのんびりしたお話でした。

朝が来る(24回目)


・二日目

夜中、眠れない私は一人で露天風呂へ外出しました。出雲さんはもう寝てましたので、こっそりと。
誰もいなくて快適でした。好きなだけ温まって帰ると、出雲さんが布団を独り占めして寝ていました。あ……と思いつつ、温まって来たばかりだったので、薄手の毛布を被って寝ました。この時点で深夜1時頃。しかし、やはり寝付けず……。うとうとした、と思っても一時間から一時間半に一度は目が覚めてました。一度は、出雲さんに起こされたんですけどね。お手洗い行くのに、襖がすごい音を立てたんで。

そのまま何度も起きて、結局あまり眠れず、朝六時前からごそごそとしていました。お風呂に行こうかとも思ったり、もしその間出雲さんが起きたら、逃げ出したようで申し訳ないなぁとも思ったり。起きなかったんで全く無駄な気遣いでしたけどね!
しかし寒くて寒くて、外は雪だらけですから、薄手の毛布一枚では何ともなりません。布団を独り占めしている出雲さんを恨みながら、起きようと決めていた時間になって起こしました。

「朝です、出雲さん。おはようございます」
「おはようございます」
「寒いです。布団独り占めしないでください」
「……すみません!」

慌てて布団に入れてくれて、ぎゅーってしてくれましたが、遅いです(笑)朝ごはんを時間までに食べに行かないといけませんでしたから、早々に振りほどいて着替えなどを済ませました。
朝ごはんの後、出雲さんがお風呂へいかれました。前日の夜はあれでしたのでね、内容はまた今度。すでに露天風呂の使える時間が過ぎていたため、貸切風呂しか空いていませんでした。
三沢さん行きますか、と聞いてくれましたが夜中既に入った旨を伝え、出雲さんは一人で向かわれました。

出雲さんがお風呂のうちに準備を済ませていて、ごろごろしてました。前日寝ていなかったせいで、眠くて眠くて。一緒にうとうとしてました。夜眠くなってほしかったです。

しかしそのあと、出雲さんはバスも電車も爆睡でした。私は、やはり一緒にいる時間は大切にしたいのです。そのためならちょっとくらい寝てなくても起きてます。出雲さんは夜行バスで来てくださっているしお疲れなんだから仕方ない、と思おうとしつつ、でも私が向こう行くときも結局すごく寝続けているんですよ。
同じ時間を共有出来ないのが、何だか嫌で寂しかったです。今更なんでしょうけどね。

あとは桜を見に散歩して、カラオケ三時間。
出雲さん、それはもう上手でした。私、音痴ではないけどそこまで上手くもないのでうわあああって。お世辞で褒めてはくれましたが……ねぇ、(笑)

そうしてお別れです。
お別れ直前、私の写真を××さんに頼まれているとかで写真を撮ろうとした出雲さんでしたが、拒否しました。

「××さんに怒られて下さい!」
「たまに三沢さん残酷なこと言いますね」

私まだちょっと怒ってるんだぞ! と思いまして。別に本気で怒っている訳じゃないんですけど、仕返しでもしてやろうと思いまして。それだけのことしたんだから彼女には悪いけれど代わりに怒って頂きたい、怒られてしまえ!
みたいな。そんな感じでした。

先月心配していたのはやはりその通りだったな、というのが感想です。楽しかったですけどね。
長くなるので、危惧したことにつきましてはまた記事を改めます。

話題:恋人との旅行



この水はどこへ続く(23回目)

土日、出雲さんに会って来ました!
信州方面への温泉へ初旅行です。まぁ、お互い行き来している時点で常に旅行っぽい気はしているのですけどね。

ではまずいつも通り、二日間の流れから行きたいと思います。

・一日目

集合は朝の九時。電車の時間まで懐かしいバイトの話など色々しました。私が辞めた時のこととかを外の公園で。雲一つない綺麗な空です。晴れて良かったですね、なんていいながら初旅行にドキドキワクワクでした。

電車には無事座れて、手を繋ぎつつお話したり寝てたり。窓際の出雲さんの方に身を乗り出さないと下の方にある川が見られません。見づらい……けど山奥なだけあって、水がとてもきれいでした。

目的駅到着後、散歩してお昼ご飯です。ネギトロ丼定食と豚カツ定食でした。結構な量がありましたが、私にしてはちゃんと食べられました。

その後バス停に並びつつ、待ち時間です。信州方面は割と寒かったです。出雲さんはそれを想定してマフラーを持って来てました。マフラーを貸してくださって、出雲さんの匂いに幸せ気分でした!

バス乗車後出雲さんは爆睡です。夜行で来て下さっているので、お疲れなのでしょう。より山奥の方へ行き、だんだん雪景色になってきました。
出雲さんは起きたとき、周りが雪だらけなのに相当びっくりされていました。

宿につき、ベッドではしゃぐ私……子供ですね。いつも布団なので、ベッドでテンションがあがります。

少しゆっくりしてから、温泉街散策しました。
そんなに色々なかったんですけど、とりあえず雪が残っていてまだ寒かったです。

晩御飯は美味しいけど量が多かったのでちょっと大変でした。

ご飯のあとは、勿論メインの温泉です。
実は貸切風呂なんてものもありました。

「一緒に入りますか?」
「入りません! なんでそんな」

毎回一緒に入りたいなんて言うんですか、と言おうとして止めておきました。

「三沢さんはいつになったら僕に心をひらいてくれるんだ」
「そういう問題じゃないです、ていうか関係ないです」


お互いに露天風呂でのんびりしました。
お風呂を出て、私は牛乳、出雲さんはコーヒー牛乳を飲みました。お風呂上がりに飲むこの幸せ……!

そんなこんなであとは夜のお話です。
このあと色々ありました。先月からあったもやもやをちゃんとぶつけました。解決……はあれですけど、でもちゃんと聞いてもらいました。そういうお話はまたにして、とりあえず一日目はここで終わっておきます。
話題:お泊まり。

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