ソルトside

私は今日、けじめをつけるためにあそこにいく。

けじめを・・・縁をひとつとして残さず切るために

私は部長失格だ。

弱くて臆病者でなにも出来ない、全てが嫌になって逃げ出して情けに答えられずへまばっかして。

なにしてんだろ、自暴になった時だって、人が助けてくれた

もう嫌なんだ、飽き飽きしたんだ

ここまで弱い自分に。

久しぶりに履いたブーツは改めて見てみると嫌な赤黒色がこびりついていた

あの日も・・・この靴で出掛けたんだ

これはきっとあいつの返り血

息が乱れてきて体中を嫌な汗がダラダラと流れてくる

頭がぐるぐるとせがわしく回ってきて何が何だか理性が止まらなくなる

数分間地面にひたりこんだまま一本として動けなかった


でも今日は行かなきゃならない。

思う人がいなくなったあの部室に。

けじめをつけに行かなきゃ・・・。

おたべがいなくなったあの部屋に、入るのが本当に怖かった。