「バクラぁー喉乾いたー!」
「それは俺様じゃなくて冷蔵庫に言え。」
「ハイハイっと……なにこれ、この季節に麦茶?」
「麦茶だぁ?…て、お前それだし汁…」
「ブフッ!」
「うわー…言わんこっちゃねぇ…。」
「ひ…ひどいバクラ!何でお出汁ペットボトルに入れて冷蔵庫に仕込んでんの?こんなトラップってないよ!僕の純潔返せ!死ね!」
「あ?自分で勝手に間違ったんだろ?つうかお前が吹いたそれ、今日の晩飯になる予定だったんだぞ。」
「ば、晩ごはん…」
「朝から準備してよぉ…蟹買ってきてたんだぞ?」
「う…」
「エビも。」
「うう…」
「アンコウとか。」
「ううう…」
「明日になったら駄目になってんなぁ…」
「うううう〜…」
「で?言うことは?」
「……ごめんなさい。」
「よーし、ちゃんと言えんじゃねぇか。」
「でも僕が心に負った傷は簡単には消えないよ。」
「お前少しは反省しろよ。」
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「…で、さっきのだし汁に俺様秘伝の調味料を加えた完成品がこれだ。(ドン!)」
「3分クッキングか!ふざけるな!僕の誠意のこもった謝罪の言葉を返せ!」