今からちょうど2年程前の話。体調壊してやめちゃったんだけど、 早朝からっつーか、ほぼ深夜帯から朝までの仕事してた。 仕事場は山に面しててその山が丸ごと霊園になってたのね。 で、仕事場から駐車場まで少し距離があるから5分ほど山沿いに 歩かなきゃならない。けど、春には花見客で溢れてたり子供遊ばしたり する場所があるような霊園だから、全然恐くなかった。そんなある日、

いつも通り山沿いにテクテク歩いてたら山から“ガサガサッ”と音がする。

丁度自分と平行な位置にその音もついてくる。「んだよー、たぬきか?」

と、思ったんだけどあまりにも真横でガサガサいうもんだから少しばかり

恐くなって音の方向に石投げたの。そしたら「ギャッ」って“何か”が

叫んだ。俺、余計恐くなっちゃって小走りに仕事場へ向かった。

そしたらその“何か”もガサガサガサガサッって俺の走る速度にあわせて

付いてくる。もう、小走りどころじゃなくて全速力で走った。

それでも“何か”はガサガサガサガサッって付いてくる。仕事場の明かりが

ポツンと見えてきて、少しホッとしてきた頃ガサガサッて音が少し

俺より前に出た。

こっから先を周りの友達とかに話すと笑われて

「うそだー」って言われるんだけど俺はマジ腰抜かすかと思う程恐かった。

本当に本当の話。

幽霊が山から落ちてきたの。ゴロゴロって。

んで、俺の方見て

「あ゛ーー!恥ずかしいじゃん!!!(多分こう言ったと思う。)」

って言って消えた。血が頭から出ててマジ恐かった。今思い出しても

寒気がする。