話題:今日見た夢
こんな時間帯に書くのもかなり変ですが…夢に脳内設定ドッキングしてるからなんつーか…。描写が特撮寄りなの、変わらず。戦闘パートがない代わりに心理描写が多い感じ。


禹螢(うけい)との戦いから数日後のゼノク。蔦沼は隊員数人を集めて外で何かをしてる。集められた場所はゼノク敷地内の学校のグラウンド。

「長官、これ何やりたいんですか?意味あんの?」
御堂はめんどくさそう。
「いいからその印の通りに白線を引いてくれ。ちょっと実験したいんだよ。お前達、紀柳院と烏丸を助けたくないのか」
「そりゃあ助けたいですよ…」
霧人は淡々と作業してる。


蔦沼は学校の屋上から通信しながら指示を出していた。グラウンドには不可思議な紋様のような、方陣のようなものがほとんど出来ている。
しばらくすると「それ」は完成した。

「よし、出来たぞ。お前達も屋上へ来い」
「了解」
集められた隊員は4人、全員男性。作業は力仕事のようなものだったため、こうなった。4人は屋上から完成した巨大な「それ」を見る。


「なんですか…?これ」
御堂はきょとんとしている。
「禹螢の悪夢から解放させるための術式さ。科学者目線で作ったから方陣のデザインがこんな感じになっちゃったけど、これからあるものを呼び寄せようと思うんだ」
「あるもの?」
御堂は半信半疑。

「突然ですが、ここで君たちにクイズだよ〜。悪夢を食べてくれる幻獣ってな〜んだ?わっかるかなぁ〜?」
蔦沼は超ニコニコ。なんか楽しんでるぞ、こいつ…。


急に胡散臭くなってきたな…。御堂は軽いノリの蔦沼に置いてきぼりにされる。この人、軽すぎてとてもじゃないが組織のトップには見えないわ…。
えげつないほど強いんで、実力は組織内ではトップクラス…いや最強かもしれないが。


「長官、答えは『獏』ですか」
霧人は真面目に答える。御堂は霧人のギャップに驚いた。俺の時と全然違うんですけどぉ!?
蔦沼はこれまでにない笑顔を見せる。
「はい、渋谷くん正解!」

なんなんだ、このノリはよー…。御堂はだるそうだ。


蔦沼は軽いノリで西澤とも通信。

「西澤〜。ライブカメラの位置はOK?」
「もう出来てますよ」
「西澤はモニタリングよろしくね。科学者が術式で幻獣呼び寄せれるかの実験をすんだからな」

何言ってんだよこの人!?突拍子のないことをポンポン思いつくというか…。予想の斜め上を行ってやがる…。


蔦沼はいきなり屋上から颯爽と飛び降りた。
ここ、3階建ての屋上だぞ!?長官左足少し不自由じゃなかったっけ?軽々と動いてる…。

長官はあっさりと着地。まるでヒーローの登場シーンのような立て膝をつく着地を見せる。
「御堂、な〜に驚いてんだよ。日々アップデートされているんだよ、こっちはね」
左足のアシスト器具なしであんなにも動けるなんて、何かしたとしか思えない。


「君たちは上にいてね。危ないから。それじゃ、実験行きま〜す。西澤、グラウンドにシールド強化しといてね」

蔦沼はシールドが強化されたのを見るなり、黒い義手を展開させる。雷撃の構えに入った。左腕に纏わせた雷を手を組むことで両腕に展開。そして両手を方陣に向けて置く。雷撃は方陣全体を伝っていき→やがて青白い光に包まれた。

あの義手、あんな使い方も出来るのかよ…。
方陣が光っただけで変化がないように見える。実験失敗か?


一方、鼎。誰かに会いたいと思ったのか、見慣れた仮面姿でメイン施設奥の実験棟の部屋から出る。
ものすごく眠いが、禹螢の悪夢の術のせいでまともに眠れない日が続いて慢性的に寝不足状態。隣室には同じ術をかけられた烏丸がいる。


鼎は親友の彩音にひどく会いたがっていた。電話をかける。

「彩音…今から会いたいのだが、いいか?」
「え?いいよ。鼎がいる実験棟から近い場所で待ってるよ。実験棟と宿泊スペースの間に小さな休憩スペースがあるじゃん。自販機があるところね」
「…わかった」

鼎の声に力がなかった…。


鼎はふらふらと自販機がある場所へと向かう。異常に眠い。だが…彩音に会いたい。鼎はふわふわした感覚に陥る。
目の前がぼんやりしてきた…。


グラウンドでは実験が続いている。
「西澤、何か変なのが映ったとかある?」
「見受けられませんねぇ」
「獏召還実験失敗かな…」蔦沼は焦り始める。


「長官、禹螢の勢力に対抗したいのはわかりますが…こういうのは退魔師に任せた方がいいのでは」
「負の気ってどうも都市部に集中しやすいらしいぞ、西澤。だから京都周辺で変なことが起きていたんだ。大阪も被害に遭ってんだ。退魔師だけでは人手が足りない」
「うちの組織と翳珠で対抗出来るんですか?」

「出来ると思うよ。暁と紀柳院のあの武器…あれなら行けるんじゃないか?だから紀柳院を早く助けないと。大事な戦力だからね。烏丸は巻き添え食らった感じだな。2人を助けないとヤバいことになる」


彩音は通路で倒れている鼎を発見した。嫌な予感がする。

「鼎、鼎!?しっかりして!」

彩音は手慣れた様子で脈や呼吸を確かめる。気を失っているというよりも…がっつりと眠ってる!?
仮面越しだが気持ち良さそうな寝息が聞こえていた。なんで急に眠れてんの!?何が起きた!?

これは烏丸にも同様のことが起きていた。いきなり電池が切れたかのように、ぐっすりと眠り始めたのである。


西澤は紀柳院と烏丸の2人の実験データをチラ見した。
2人ともぐっすりと眠っている…。紀柳院は移動中にいきなり強烈な睡魔が来たのか、気を失うようにして眠っているのがわかる。駒澤がいなかったら、紀柳院は気づかれないままだっただろうな。


「長官、よくわからない現象が紀柳院と烏丸に起きました」
「どうした」
「急にぐっすりと眠り始めたみたいです。術…解けたんですかね…」
「後でその時間帯のカメラ確認よろしく。とにかく2人の寝不足は解消されそうだな。しかし、禹螢はめんどくさい敵だなおい」


鼎と烏丸は術から解放されたみたいだった。実験が成功したのかはわからないままだが。
2人は数日間、大事をとって戦闘を控えるように言われる。

「ゆっくり今度こそ休めという意味だろうな」
「でしょうね…」


ゼノクに目をつけているのは禹螢だけではない。釵焔(さえん)もだった。
「しっかし禹螢も人使い荒いよなー。計画のためなら仕方ないか。そう思うだろ?邑馗(むらき)」
「へいへいそーっすね」
「この施設の中にいる両腕が義手の男、何かあるな…。禹螢が言うにはこの組織の上層部かもしれないと」

「あんなちゃらんぽらんなやつが上層部?うっそだー」
邑馗は子供っぽい口調。見た目も少年っぽい感じ。
「あの外見は呪いの副作用だな。だから見た目は若いままなんだよ。軽いやつなせいか、ふざけて見えるが…かなり強いらしい」
「せっかく都市部以外の貴重な負の気の餌場を見つけたのにね〜。めんどくさいやつがいたもんだな。ねぇ釵焔、次この施設僕にやらせてよ。怪人使ってもいいよね」
「好きにしな」
「わーい」



新勢力、とりあえず名前がわかったのは3人。
禹螢(うけい)好戦的なタイプ・釵焔(さえん)冷静沈着型・邑馗(むらき)子供っぽい口調の少年みたいなやつ。一応禹螢がリーダーっぽいが、そんな感じはなさそう。