アンジェラ・アキさんの
“モラルの葬式”の替え
歌。
骸ツナ風味。
ムクロウの鳴き声は「死」の警報で
闇が傷口を開いて満月を出す
ボンゴレやキャバッローネ ヴァリアーまで
喪服を着て風の声に耳をすました
今宵は貴方の葬式です
皆いますよ
流れ星は空の涙 樹々の嗚咽が森に響く
湖は悲哀を 水面を渡る風に伝え
その風が皆を葬儀場へ呼んだ
今宵は貴方の葬式です
前の方に雨が座り その隣には
雲が鳥を撫でながら思いにふける太陽と雷はその後ろで
やけに深刻な顔をして遺影を見詰める
誰もが動揺を隠せない
どうして…
棺の前に跪ずいた嵐の彼が
貴方の胸に白いバラを添えると
母が席を立って 黒いベールをまくり
式の最後に皆の前でゆっくりと語り始めた
「息子との突然の別れに私は今 心を乱している
優しい彼の声 まっすぐなまなざしを
いつまでも忘れない
今でもきっと大空の様に私達を見守っている
迷った時 はぐれた時 道が見えない時
善と悪の節目にそっと あなたの心に 彼は生き続ける」
貴方は今も…
誰もが静かに雫を落とし 拍手が沸き
僕は彼女の耳元で言った
「僕は彼のお陰で
生きる事が出来ています
彼の炎は光そのものです」
ムクロウが鳴き止んで飛び立った頃
朝霧の隙間から大空が見えた
改。