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リモコンのコスモス

どうもごきげんよう。

とても穏やかな休日を満喫しております管理人です。

実家に帰ってきましたが誰も居ません。

父上は釣りに行ったようです。


特に何もするでもないので、ギターを触ってみましたが

ギターのネタ的な引き出しが無いのでグダグダします。

自分なりに音を探しますがグダグダします。

退廃的な気分になってきます。


一人で他にすることないので、最近あみだした暇つぶしをしてみます。

リモコンと会話します。


これは家のリモコン

普通のテレビのリモコン

リモコンが喋ってる、という想定。



「ねえ暇なんだけど」

「どうぞ。なんだって話しかけたらいい。僕は君の望む答えをいつでも返せる。何を言われても不愉快に思ったりしない。僕は君の空想だからね。」

「うん、ちょっと待って、ところでなんでリモコンなの。なんか不格好じゃね。」

「不格好で悪かったね。リモコンが嫌なら隣のティッシュ箱にでもすれば良かったんだよ。」

「なんだっていいけど、なんか面白い話ない?」

「僕が面白いか面白くないかは君次第だよ。僕に君の知ってる以上の知識は無い。これは君の頭の中だけで完結する只のお遊びだからね。

でも代わりに君が知ってることはなんだって知ってる。People In The Boxにご執心なことや、今朝は久しぶりにチャットモンチーを聴いて感動したことなんか。」

「でも途中で寝た。」

「それも知ってる。」

「リモコンには脳味噌も無いのに、へんなの。」

「脳味噌ならあるよ、君の脳味噌。くれぐれも勘違いはしないように。ただ単純にリモコンという別の物体に心をひとつ移植しただけで、僕の実体は君の頭の中にあるんだ。

突き放すようだけど、君がこれからどれほどの苦難や孤独、怒りや悲しみにであっても、僕には君の期待以上のサポートはできない。

只、お話だけできる。

期待内の返答ならいくらでも返せる。そんなリモコンなのさ。」

「言われなくても分かってるよ。」

「じゃあ、何の話をしようか。」

「リモコン、リモコンもあれだし名前つけよう。」


とりあえず辺りを見渡したら外で花が咲いてた。



「コスモスにでもしよう、リモコンの名前」

「そこにある花はコスモスじゃないだろ。黄色い小さな花じゃないか。」

「うんでもあの花の名前とか知らないし、今なんとなく浮かんだ。」

「いいね、その実に適当な感じ。その感覚そんなに嫌いじゃないんだ。君もだろ。」

「だってある程度は適当くらいが楽だし綺麗に収まるし。人がどう思うかは知らないけど。」

「君は本当に他の人の目が気になる人だね。幸せになる為には他人が必要なタイプの人間だ。」

「うん、否定しない。」

「おかげで他人というものにどこかで恐怖を抱いてる。不要と言われれば君には何も残らない。コミュニケーションの失敗は激しい痛手を残す。

誰も傷つけたくないのなら、臨機応変に相手の正義に自分を適応させることだ。

なんでもかんでも合わすことはないけれど、最大公約数へ譲歩することは求められる。同じ人間なんて一人も居ない。同じ正義もひとつとして無い。」

「私もそう思ってる。」

「そりゃそうさ。これは君の持ってる持論だからね。」

「でも、最近は迷ってる。私は合わせてばかりで自分が無い。」

「そうだね。じゃあどうなりたいの。セックスアンドザシティの主人公みたいなアメリカンな女にでもなるのかい。あんな人が日本に居たら他人を傷つけまくるよ。」

「例えが極端すぎるしセックスアンドザシティ見たこと無いだろ。」

「DVDでも借りてくればいい、僕はリモコンだよ、そのお手伝いなら実質的にできる。極論なものでも良いから一回見てみなよ。セックスアンドザシティの中に君の求める答えがあるといいね。」

「別にあんな肉食系になりたいわけじゃないんだけど。」

「でもまあ、リモコンと空想のお喋りをするよりは映画を見たり海辺を歩いたり本を読んだりする方がずっと有意義さ。それは確かさ。ハッキリと断言する。」


「自分の中で生まれるものは体外から入ってきたものによって作られている。」


「そうだね。それは君のなけなしの正義だ。探せばあるじゃないか。」

「コスモスくん。」

「なんだい。」

「付き合ってくれてありがとう、セックスアンドザシティはまたこんど借りるにして、今日は海にでも行って来る。またこんど。」

「いやだな、別れなんて来ない。望めばいつでもどこでも現れる。僕は君。本当は自分の事なんて嫌いだけど、ここまで来たからには最期まで付き合うよ。もう割り切った事なんだ。どうか元気で。小さなリモコンの中に移したコスモスの為に。」





それ以降、リモコンは黙った。





今日は本気でこんな事を頭の中で考えてた。


頭ふいてきた

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