俳優の東出昌大、松重豊、新川優愛らの出演、映画[64−ロクヨン−前編/後編]の瀬々敬久監督による、WOWOW『連続ドラマW 悪党〜加害者追跡調査〜』。これまで発表されていなかった配役が明らかになった。

原作は、犯罪の加害者・被害者両面の心理を鋭く描き出し、数々のベストセラーを生み出している作家の薬丸岳氏の小説[悪党;角川文庫]。幼い頃に姉を殺された被害者遺族としてのトラウマも抱える元刑事の探偵・佐伯修一(東出昌大)と、佐伯が勤める探偵事務所の所長・木暮正人(松重豊)。佐伯と次第にひかれあうようになるキャバクラ嬢のはるか(新川優愛)。罪を償い出所した犯罪加害者の現在の状況を調査することになった探偵たちが自らの過去と忘れることのできない犯罪のその後に向き合い、葛藤するさまを描く。

2018年に薬丸氏の原作を瀬々監督が映画化した[友罪](加害者側からの贖罪や葛藤を描いた)と被害者遺族側の姿を描いた今作は表裏を成す作品となる。犯罪被害者遺族は加害者を赦(ゆる)すべきか、赦(ゆる)さざるべきか。きれいごとでは済まされない究極のテーマを現代に問い掛ける。

そして複雑な事情を抱えホープ探偵事務所を訪ねる依頼人と調査対象者たちの配役も明らかに。今回新たに出演が発表されたのは、青柳翔、蓮佛美沙子、山口紗弥加、寛一郎、篠原ゆき子、中島歩、渡辺いっけい、三浦誠己、山中崇、波岡一喜、柄本明、板谷由夏、益岡徹の13名。

佐伯とともにホープ探偵事務所で働くクールな事務員・染谷久美子役に板谷由夏。11年前に息子を殺され、加害者の現在について調査を依頼する細谷博文役に渡辺いっけい。その息子を死なせた犯人で現在は振り込め詐欺のリーダーとなっている坂上洋一役に青柳翔。坂上の恋人で介護施設職員の遠藤りさ役に蓮佛美沙子(第1話)。

16年前に2人の息子を部屋に閉じ込め、1歳児を放置死させた過去を持つ前畑紀子役に山口紗弥加。弟を死なせた母・紀子の行方を探す早見剛役に寛一郎(第2話)。15年前に強盗殺人の罪を犯した弟を探す松原弥生役に篠原ゆき子。姉を恨み、出所後は家族との連絡を絶っている弟・松原文彦役に中島歩(第3話)。少年犯罪を得意とする弁護士で、かつて担当した男の現在を調べたいとホープ探偵事務所を訪れる鈴本茂樹役に柄本明(第4話)。

そして佐伯の姉を殺害した“3悪党”、田所健二役に三浦誠己、寺田正志役に山中崇、榎木和也役に波岡一喜。彼らの現在と向き合い葛藤する佐伯を見守る父・佐伯敏夫役を益岡徹が演じる。


◎『悪党』ストーリー
刑事を辞め探偵事務所で働く佐伯修一(東出昌大)は、依頼者の細谷(渡辺いっけい)から「息子を殺し、少年院を出て社会復帰している加害者の男を追跡調査してほしい」と頼まれる。所長の木暮(松重豊)の命令で調査を開始する佐伯だが、彼自身も幼いころに姉を殺された被害者遺族で、犯人への復讐(ふくしゅう)心を胸に抱えて生きてきた。

調査を進めると、対象の男・坂上(青柳翔)は振り込め詐欺をし、さらなる犯罪に手を染めていた。細谷は、坂上を観察していた佐伯に「その男をゆるすべきか否か、その判断材料を見つけてほしい」と追加依頼する。そして坂上に接触した佐伯は、ある結論を細谷に告げる。

その後も、「犯罪加害者の追跡調査」を続けることになった佐伯。調査によって、明らかになっていく犯罪加害者たちのその後。そして佐伯は、キャバクラ嬢・はるか(新川優愛)の力を借りて、かつて姉を死に追いやった3人の「悪党」にたどり着く。燃え盛る復讐心に駆られる佐伯が取った最後の行動とは…!?


なお、原作の薬丸氏と瀬々監督がタッグを組んだ映画[友罪]が、WOWOWシネマにて5月5日21時から放送されることも決定。さらに、原作『悪党』が、ドラマ版のビジュアルを使用した特別フルカバーに化粧直しした特別フルカバーとなって3月下旬から順次全国の書店で展開されることも決定した。


連続ドラマW『悪党 〜加害者追跡調査〜』は5/12より毎週日曜日22時〜WOWOWプライムにて放送(全6話/第1話無料放送)。