嵐の大野智が主演を務める『忍びの国』に、石原さとみ、鈴木亮平、伊勢谷友介、知念侑李(Hey!Say!JUMP)、平祐奈ら11名が出演することが分かった。

時は戦国。織田信長は諸国を次々と滅ぼし、天下統一に向けひた走っていた。しかし、ただ一国だけ手出しすることを禁じた国があった。戦場では金のためだけに人を殺める戦闘兵器で、人でなしの虎狼(ころう)の族(やから)と呼ばれていた。信長が最も恐れたのは、伊賀・忍び軍団――。その中の忍びの一人、無門(大野智)は、伊賀一の腕を誇るも無類の怠け者。女房のお国に稼ぎのなさを詰め寄られる日々を過ごしていた。天正七年九月、信長の次男・織田信雄は、父の命に背き、伊賀に攻め込むことを決意。かつての主君を裏切り、信雄の家臣になった日置大膳、無門に弟を殺され伊賀への復讐を誓う忍びの下山平兵衛。対する伊賀十二評定の重鎮・百地三太夫と下山甲斐、そして忍びたち。さまざまな人間たちの思惑が入り乱れ、知略謀略が張り巡らされた末、織田軍と伊賀忍び軍団は、壮絶な合戦に突き進んでいく…。

野村萬斎主演で映画化された[のぼうの城]でデビューを飾り、[村上海賊の娘]は[本屋大賞]を受賞するなど、常に圧倒的なスケールで読者を戦国の世界へ誘う累計発行部数55万部の和田竜(わだ・りょう)氏の同名小説(新潮文庫)を、[ゴールデンスランパー][予告犯][殿、利息でござる!]などエンターテイメント性豊かな作品を作り出す中村義洋監督がメガホンを執り、天正伊賀の乱を題材に織田軍と伊賀忍びとの合戦をダイナックに描く。織田信長の次男・織田信雄が独断で8000の兵を率いて伊賀に侵攻したが、伊賀衆のかく乱作戦や奇襲によって返り討ちに遭い、伊勢へと敗走した天正七(1579)年の「天正伊賀の乱(第1次)」を題材にしており、知略謀略が張りめぐらされた忍者と侍による壮絶な大合戦を描く。

時代劇映画初主演となる大野智が普段は金の亡者で無類の怠け者だけれども史上最強の忍びという無門を演じるほか、大野君と初共演になる石原さとみは、無門の妻で安芸の武家から無門にさらわれてきた女性・お国。原作小説には、無門がお国を一目見て、武家からさらって妻にするほどのベタぼれぶりが描かれている。映画でも夫婦愛がポイントになる。今回も肉体改造に取り組む鈴木亮平は、伊賀・下山家の嫡男で、ある事件により忍びに失望してしまう下山平兵衛。[落陽;'92]以来、25年ぶりの映画出演、そして時代劇映画初出演となる立川談春は、伊賀を治める十二家評定集のひとりとなる百地三太夫。知念侑李は、伊賀の忍び・無門と敵対し、伊賀の国に攻め込む織田信長の次男・織田信雄。マキタスポーツは信雄の家臣・長野左京亮。時代劇映画初出演の平祐奈は政略結婚で信雄の妻となる北畠凛。その父で伊勢国を治める北畠具教を國村隼。剛力で名を馳せる信雄の家臣・日置大膳を伊勢谷友介。そのほか、伊賀十二家評定集の一人、下山当主・甲斐にでんでん、その次男で鈴木さん演じる平兵衛の弟・次郎兵衛に満島真之介、十二家評定集の一人、音羽の半六にはきたろうなど、個性豊かな面々が戦国の世を舞台に、忍者アクションとスリリングな頭脳戦の演技合戦に挑む!

撮影は7/4にクランクインし、9月末のクランクアップを予定している。なお亮平君は抜群の身体能力を持つ設定で、アクションシーンのために2か月間にわたって稽古に取り組んでいるという。


▼石原さとみコメント
忍者として一流の無門の心の真ん中にはどんな時も必ずお国がいます。怠けもので不真面目な無門に対し、常に不安や苛立ちはありますが、叱って尻を叩いて舵を切っていくと同時に大きな愛情を注ぐ母のような女性だなと思いました。初めて大野さんがセリフを発した瞬間、皆が…無門だ!!と驚き鳥肌立ちました。この作品は時代劇アクションであり、恋愛物語でもあります。幅広い世代の方に楽しんで頂ける作品になるよう最後まで丁寧に演じていきたいと思います。

▼鈴木亮平コメント
「こんな忍者もの、読んだことない!」これが原作の第一印象でした。「人間ではない」忍びの世界で人間の心をもってしまった平兵衛の悲哀を、大野さん演じる無門と好対照になれるよう、情熱的に演じきりたいと思っています。アクションシーンも他にはない独特の動きなので、この二ヶ月間コツコツと稽古を重ねてきました。誰も見たことのない、楽しく強烈な「忍び映画」が出来上がる予感がしています。期待していてください。

▼知念侑李コメント
主演が大野くんということで、個人的に念願叶っての共演でしたので、出演が決まったときは本当に嬉しかったです。今作は忍者VS侍のお話で、きっと僕を知ってくださっている方はイメージとして侍役で出演するのではないかと想像されると思いますが、今回の役は大野くんと敵対する「殿様」の役です。今までの僕のイメージとは違う新しいキャラクターだと思います。大野くんとずっと一緒に共演したいと思っての、やっとの共演です。新しい自分を楽しみつつ、悔いが残らないよう撮影に臨みたいなと思います。

▼マキタスポーツ コメント
左京亮は中途半端な男です。武者としての誇りや自負はあっても、どこか揺れている。大膳に対してもコンプレックスがありそう。元の上司を討ち、自らのポジションを得ることに大義を感じようとしているところも、どこか虫が良い。つくづくちっちゃい男です。でも、そのちっちゃい男感がいいなと。僕はこの役をやるにあたって体重を10s近く落とし、筋トレをしました。案外情けない左京亮ではありますが、武士ですから“ちゃんと“強そう”に見えなくてはならない。しかし、僕の考える左京亮は、中身は「情けない現代人」です。で、僕の中にも左京亮がいます。その左京亮ぶりが溢れ出れば、外見と合わせて立体的なキャラクターになるんじゃないかなと考えました。

▼平祐奈コメント
今回、忍びの国への出演のお話しを頂き思った事は、私の好きな時代劇ではじめてのお姫様役という事と、中村義洋監督の作品に参加できるという事がとっても嬉しかったです。また豪華なキャストの皆様と共演ができ、貴重な経験をさせて頂きました。公開までがとても待ちどおしいです。皆様、ぜひ楽しみにしていてください。

▼立川談春コメント
『忍びの国』に出演できて光栄です。百地三太夫は見た目悪い奴なので、大野智ファンに嫌われるような立派な三太夫になりたいと思います(笑)。

▼國村隼コメント
初めて脚本を読んだ時、不思議な世界観を持った作品だなと思った。ある意味、主人公無門のキャラクターが全てを体現している。それは私にとって好きな世界。しかも、監督は中村さんでプロデューサーは下田さん。はい、やります(笑)。殺陣はなかなか大変だったけど、楽しんで撮影出来ました。

▼伊勢谷友介コメント
この作品はよくある勧善懲悪の時代物ではなく、現代にも通じる設定が面白い。大膳は登場する武士の中でも非常にアヴァンギャルド。演じるのが非常に楽しみです。甲冑を付けて弓や槍を振り回す大立ち回りのシーンもあるのでしっかり演じたい。


『忍びの国』は全国東宝にて2017年7/1公開。