関ジャニ∞の大倉忠義と俳優の成田凌が初共演を果たす映画『窮鼠(きゅうそ)はチーズの夢を見る』が2020年に公開されることが発表された。大倉君は、13年公開の[100回泣くこと]以来となる単独映画主演を務める。大倉君は学生時代から受け身の恋愛ばかり繰り返してきた大伴恭一、成田君は恭一への想いに葛藤する、一途なアプローチを繰り返す今ケ瀬渉を演じる。

広告代理店に勤める恭一は優柔不断な性格が災いし、不倫を繰り返してきた。ある日彼の前に妻から派遣された浮気調査員として現れたのは、卒業以来会うことのなかった大学の後輩・渉だった。不倫の事実を隠す代わりに彼が突きつけてきた条件は“カラダと引き換えに”という信じられないものだった。はじめは拒絶していた恭一だったが、7年間一途に想い続けてきたという渉のペースに乗せられ、やがて彼と過ごす時間が心地よくなっていくのだが…。今ヶ瀬の一途なアプローチに振り回されていくうちに、やがて恭一は胸を締め付けるほどの恋の痛みに翻弄されていく。セクシャリティを越え、人を好きになることの喜びや痛みを純粋に描き、多くの女性から支持を得た。

本作は、[失恋ショコラティエ]や[脳内ポイズンベリー]などで知られる水城せとなの人気コミック[窮鼠はチーズの夢を見る][俎上の鯉は二度跳ねる](小学館[フラワーコミックスα])を、[GO][ナラタージュ]、[パレード][リバーズ・エッジ]で2度にわたりベルリン国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞するなど、国内外で高い評価を獲得している、行定勲監督のメガホンで実写映画化するラブストーリー。恋愛映画の名手として様々な愛のかたちを映しだしてきた行定監督だけに、本作でも男性同士のせつなくも狂おしい恋を繊細かつ大胆に描いてくれるはず。

脚本は[真夜中の五分前]や[ナラタージュ]など、近年の行定監督作品に携わってきた堀泉杏。


▽大倉忠義コメント
素直に、とてもピュアなラブストーリーだと思いました。もちろん衝撃を受けましたが、恋に落ちるきっかけというのは、誰にも分からないものだなと。行定組でのお芝居は大きなプレッシャーがありますが、とても贅沢な時間だと思うので、堪能したいと思います。成田さんと初めて共演させていただきますが、お互いすんなり入っていけそうな気がして楽しみです。人が人を好きになるということに境界線はないということを、この映画を通じて感じてもらうきっかけになればと思います。

▽成田凌コメント
セリフの一言一言がとても繊細で、どう表現していくか、とてもやりがいがある作品だと感じました。
現場に入り、大倉さんと対峙しないと見えてこない感情はきっとあると思いますが、今ヶ瀬という役に自分がどう寄り添えるか、今から胸が膨らみますし、心のスイッチが入りました。きっと、誰にとっても共感してもらえる恋愛が描けると思います。行定組の一員として、丁寧に一生懸命に作っていくので、観て頂く方それぞれが自由に楽しんでもらえたら嬉しいです。

▽行定勲監督コメント
男と男の性愛を区別することなくリベラルに描く原作の在り方と、深い共感を得るセリフの素晴らしさに感銘を受けました。
マイノリティの人が受ける社会の偏見や苦悩に焦点を当てるだけでなく、人と人がぶつかり合う激しくも切ない個人の物語に惹かれ映画化を切望しました。これは、人を受け入れることについての映画になると思います。大倉忠義と成田凌は、私が撮りたいと思っていた俳優たちです。私の新たな恋愛映画への挑戦は、二人の持つ男の繊細さと色気で今までにない映画に昇華されることを確信しています。私はラブストーリーをいくつも作ってきましたが、これまでとは違う新しい愛のカタチに期待してください。