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もっと、悲しげに



――雨の方がまだ良かった





歩きながらそう思った。



帰り道に大きな通りを選んだのは
ただの気まぐれでしかなかったけど


正解、だ


明るい道でも歩かないと
気がどうにかなりそうだったから。



もしこの粒が雨ならば
お気に入りの傘は鞄にしまって
上を見て歩いたのに
(そうじゃなくても、上見てるけど)



そうすれば、流れてくる涙なんか
きっと気にしなかったはずだから



でも降ってくるのは
もっと
柔らかくて
あたっても、痛くも痒くもない









無色透明なら
どんなに良かっただろう
何もわからなければ
どんなに良かっただろう


そんなに寒いなら
眼から流れてくるモノも
白く、軽く
変えてくれたら良かったのに


「……うそつき。」



静かな空間に
自分に思い知らせるように
言葉を浮かべた


ちょっと期待してた、なんて
一時間前の自分を笑いたい


(わかっていた、のに)


私だけじゃ、ダメだって
あの人…いや、私以外の要因が
必要だったって




こんな夜中
皆が寝ている時間に
降ってくるのは
優しく、柔らかく
音を全てを消す



どんなに音が消えても
私の言葉は、届かずに消える


あぁ、私の感情も
真っ白で埋め尽くせたら
あぁ、私の姿さえも
ぜんぶ、ぜんぶ

消してくれるなら


すべて、ぜんぶ
かくしてくれたら


どんなにらくになれるだろう




貴方の幸せを奪いたいわけじゃない



…それでも、貴方を思う




その想いをすべて、ぜんぶ






優しく残酷な程の白さが






かくしてくれたなら





‡‡‡‡‡‡‡‡
ひっさびさ更新、御鐘でございます。
実習でgdgdに磨きがかかりましたが…まだまだ駄文製造機です(苦笑)

雪、大好きです。
自然に書いてました(笑)

また更新頑張ります。案外、溜めてはあるんですが…(泣)

最後までご覧いただきありがとうございました。

2008/11/25 都代御鐘
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