話題:メモ


『ダウントン・アビー知られざる貴族の作法』を見て。

途中から録画したやつを見直して、イギリス貴族について学ぶ。

(以下、印象に残ったことなど自分なりのメモを箇条書き)

・貴族が大きな声で話すのは、自分たちに自信があって誰に聞かれてもいいと思ってるから。「貴族とはこういうものよ」という感じで。部屋も広いし。

・貴族でいるためには、無礼で気取った人間になる必要がある。お茶が入ってもお礼も言わないし誰が入れたものかも気に留めない。

・使用人は空気も同然。

・貴族にとっては使用人にお礼を言わないのは当たり前で、心の中でお礼を言う。

・優れた使用人の条件は気配を消せること。

・その場にいても聞こえないふり、だけど情報は入ってくる。

・貴族が使用人の前で平気で何でも話すのは、彼等が何も気にしてないと思っているから。

・使用人は外に漏らさない。使用人の条件は口が堅いこと。評判の悪い家で働きたくないから。良い家で働くことが使用人にとってのステータス。

・貴族はスキャンダルを恐れた。ゴシップ記事に価値を見出したから。

・使用人は家名や地位を守るためなら何でもする。

・自分の問題で主人に迷惑をかけない。

・感情を押し付けてはいけない。

・主人を精神的に支えなければならない。

・会話を急かしてはいけない。

・主人の考えや行動を非難してはいけない。心でどう思っていても。

・使用人と主人が友達のように親しくなる例はあるが、主人と使用人という関係は越えない。

・女性同士が特に親しくなることが多いのは、着替えや身支度などで時間をかけ、一緒にいる時間が多いから(と思われる)。

・ティアラをするのは既婚女性だけ。

・いつも手袋をはめる。

・服装の規則の始まりは、数世紀前の奢侈禁止法によるものだった。貴族以外は毛皮や絹を身につけてはいけない決まりがあった。

・奢侈禁止法[しゃしきんしほう]=贅沢(奢侈)を禁止して倹約を推奨・強制するための法令

・朝食、乗馬、散歩、昼食、午後の用事、夕食、とにかく着替える。

・コルセットで締め付けられ自由がきかないので、女性は自ずと受け身の姿勢になっていた。

・1924年は服装はより自由になり動きやすくなった。これは決して偶然ではない。女性たちは突然自分の意見を主張するようになり権利を求めるようになった。それは呼吸が楽になったから。

・男性の服装は堅苦しいまま。夜会用のシャツは厚紙みたいに堅く、それに体を押し込むように着ていた。

・TPOに応じて帽子も多様にあった。

・男性にとって帽子はとても重要。帽子によって身分がわかるから。

・上流階級の大きな屋敷の主人なら、ここぞという時にはシルクハット。あとはより取り見取り。

・労働者階級は布製の帽子を被る。山高帽は高くて買えない。

・外出時は帽子。女性に話す時は帽子を脱ぐ。

・当時、手袋をしていても握手は禁止。病気の感染を防ぐため、当時は握手をしなかった。

・蓄財の作法。貴族は仕事を探す必要がなかった。土地や屋敷を相続するか、結婚をすればよかったから。

・しかし、新しくやってきた野心溢れる成金たちに脅かされる。

・領土の収益に翳り。北米からの穀物供給により作物の価値が下がり、税再改革が相続を脅かした。

・鉄道や企業などに投資し資産運用に勤しむも、中には経営のことはからっきしで、詐欺師に騙されたり時代の流れに翻弄されたりする貴族もいた。

・社会福祉や医療制度のない時代。領地で働く使用人たちは明日をも知れぬ身だった。全ては領主の手にかかっていた。

・屋敷の仕事は歯車と一緒。油を差したりするのを面倒くさがると屋敷全体がうまく回らなくなる。

・貴族たちは特権意識ではなく、義務感でもって社会と向き合ってきた。

・彼等の願いは、領地やそこに住む人たちの役に立つこと。

・「使用人のいない貴族なんて、ガラスのハンマーくらい存在価値がない」

・伯爵もイギリスという巨大な歯車の一つとなってかしずいている。

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以上。構成から何まで、凄く良質な番組でした。

ダウントンアビー見てないけど……。