※ポケモン同士の会話を翻訳しています
ダグトリオ「おい、しっかり着いて来れてるか?」
ニド「大丈夫だよ。穴の大きさは余裕があるから」
ダグトリオ「しかし、お前の御主人は不思議だな。俺とお前の話をまるで本当に理解してるみてぇだ」
ニド「本当に分かってるのさ。オイラの言いたいこと、本当に分かってくれてるんだ」
ダグトリオ「ふ〜ん…よっぽど仲良いんだな」
ニド「えへへ。ところで、本当にこににゴーストがいるの?」
ダグトリオ「あぁ。忘れもしないぜ、あの夜のことは…。いつもみたいにトキワの森の中の餌場にいた時だった。どこからか突然現れて、仲間達を眠らせては体力を根こそぎ奪っていきやがったんだ。こっちの言うことには耳貸さねぇし、攻撃しても仲間から体力を奪ってすぐ回復しちまう。おかげでこっちは為す術なしだった…」
ニド「やられた仲間は大丈夫なの?」
ダグトリオ「なんとかな。今は別の餌場を見つけて、そこで過ごしてるが、やっぱりトキワの森のあの場所が一番だぜ。早いとこあのゴーストにはいなくなってほしいと思ってんだ。あいつ、昼間は俺達のねぐらに居座って寝てやがるんだ。そんで夜になると外へ出て見境いなく襲っては体力を奪って、満足したら戻ってくる。うんざりしてんだぜ、全く…」
ニド「…ゴーストは、一体何がしたいのかな?」
ダグトリオ「さぁな。あいつが何を考えてるんだか、俺にはどうでもいいことさ。早いとこ出て行ってもらって、元通りの生活をしたい。それだけよ」
ニド「大丈夫。きっと僕の御主人がなんとかしてくれるよ」
ダグトリオ「頼りにしてるぜ。…っと、着いたぜ。ここが俺達のねぐらだ。ほれ、あそこにいやがるだろ」
ニド「……ゴースト」
ケイ「……………」
ヒカル「……ケイさん?」
ケイ「え、なに?」
ヒカル「どうかしたんですか?何だか画面を食い入るように見てますけど」
ケイ「いや、地中に住むポケモンの様子を見るのって、考えてみれば初めてだったからさ。地面の堀り方とか、移動の仕方とか、なんか興奮しちゃって。もしこれがイワークとか大型のポケモンだったら、きっとさらに迫力ある映像が見れたりできるんじゃないかなぁ……フフ、フフフフフ♪」
ヒカルはちょっと怯えている…。
ヒカル(ポケモンリサーチャーはマイナーな職種だって聞いてたけど、他のポケモンリサーチャーもこういう人ばかりなんだろうか…)
それは違うと思います(-.-;)
ケイ「お前が言うなよ。まるで俺だけが危ないみたいじゃないか」
そういう設定だ
ケイ「設定とか言うな!!」
ヒカル「あ、ケイさん。なんだか広いところに出ましたよ」
ケイ「ん?」
画面を見ると、先程までダグトリオの後ろ姿しか見えなかったが、なにやら開けた場所に出たようだ。
前後左右、天井にも無数の穴が開いていて、おそらくその全てが、ディグダの穴やトキワの森など、様々な場所に通じているのだろう。
ヒカル「これがダグトリオの巣なんでしょうか?」
ケイ「ふむ…カメラ越しでなく直接この目で見てみたい…。“ちいさくなる”が使えれば…」
ヒカル「………。…あ、ケイさん。いました、ゴーストです!!」
ケイ「む…」
ゴーストが余裕で居座れる地中の空間…。
カメラ越しなので詳しい測定は無理だが、かなり広い空間のようだ。
ケイ(地中にこれだけのものを作るとは…ふむ、ポケモンの巣穴調査も悪くないな)
ヒカル「ケイさん、これからどうするんです?」
ケイ「慌てない慌てない。まずはじっくり観察といこうじゃないか。さぁ、ニド。そのゴーストを隅から隅まで観察してくれよ」