2017-7-22 21:56
甘党の考えと終着点
夏休みです。
「スタバのチョコケーキほんとおいしい。フラペチーノ全部にトッピングできるなんて……神か」
「ほんと、お兄ちゃんって甘いの好きね」
千登世お兄ちゃんと、久しぶりの買い物。
立ち寄ったスタバで、飲み物おごってもらった。
「甘すぎじゃない?キャラメルくらいで限界よ、私」
「人を糖尿みたいに言って。飲んでみろよ、おいしいから」
ふいに差し出されたストローに、口をつけてよいものか悩んだ。それを勘ぐられてしまったのか、お兄ちゃんはそっと飲み物を引いた。
「やっぱだめ。全部飲まれるかもしれないから」
だって。
「可愛すぎか」
私の恋心は、ひどく危うげなバランスで成り立っている。
拒絶されれば、家族もろとも壊れてしまうものなんだ。お兄ちゃんはそれを嫌がって、微妙な距離に私を置いてくれている。
思うだけは自由だ。
に、したって
「なんか、無防備なんだよなあ」
たまにぼんやりと開いた唇だとか、おずおずと私に触れてくる手のひらだとか、きょとんとした目だとか
こんなに好きなんて、私も可愛いものだね。
「俺は」
「はい?」
「透世も無防備だと思う」
衝撃。
まさかまさか、気づいていたなんて。
「お兄ちゃんって、頭いいけど馬鹿よね」
ほんと馬鹿。
馬鹿、馬鹿、ばーかっ
無防備な女なんて、ほぼほぼ計算に決まってる。
コメントする
カレンダー
プロフィール
性 別 | 女性 |
誕生日 | 9月26日 |
系 統 | おとなしめ系 |
職 業 | 専門学校生 |
血液型 | AB型 |