何だかんだ文句を口にしながら、鬼灯は僕が出した菓子を口に入れて、指を舐め、牙をチロリ と舐めてから そのまま唇をなでる。その後僕を見つめながら「悪くない。」って呟いた。その声音に、まだてらてら光る動いた唇に、思わず見とれた。何も食べていない口内にじわりと唾液が染みて、ゴクリと呑み込んだ。


白鬼