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一人夜釣り


友人はバス釣りをしているのですが、夜の方が魚の警戒心が薄れ、大物が釣れやすいという話を聞き、夜釣りに出かけたそうです。
彼が向かった釣り場は山の中にある池で、彼の家から車で40分ほどの人に知られていない穴場ということでした。

準備をして深夜1時ごろに家を出発しお気に入りの音楽を聴きながら山道をどんどん登っていきました。
山道に差し掛かったとき時、突然キーンという耳鳴りが起こり、続いて軽い頭痛を感じたそうです。
山に来たからかな?と思いさして気にせずそのまま、野池に向かいました。

薄暗い月の光に照らされた池はものすごい雰囲気で、何か凄いものが潜んでいるようでした。
しかしいざ釣り始めると竿先にこつんこつんとアタリはあるのですが中々釣れなかったらしいです。
時折、ボチャン、バシャンという音が聞こえるので魚はいるはずだと彼は思い粘りました。

1時間ほどした時、巻いていた糸が急に重くなり巻けなくなりました。どうやら根がかりしてしまったようです。
結構高いルアーだったので惜しいと思った彼はいろいろな方法を試してみましたが、どうなっているんだと思ってライトを向けてみたら

水面から顔を半分ほど出した女がこちらを見ていました。
その顔は両目が無く真っ黒な二つの穴がこちらをじっと見ていて、ぬれた髪がぴたっと頭についていたそうです。
ライトをそらすこともできずあまりの恐怖にその場に座り込んでしまった彼はしばらくその異様な光景を眺めていました。
そしてボチャン、という音をたてその女は水の中に消えました。



もはや釣りどころではない彼は急いで竿を持ち、糸を切って逃げ出しました。
車に乗り込み、自分は何も見ていないと言い聞かせ山道を下っていきます。
最初に耳鳴りと軽い頭痛を感じた場所に来たときボンネットにドンという衝撃があり、彼は急ブレーキをしました。
しかし何かにぶつかった形跡がありません。そしてミラーを確認すると、そこに彼女はいました。
ミラー越しにこちらを見ている女は笑っていました。先ほど見えなかった口をゆがめて笑っていたそうです。
彼は悲鳴をあげ、その場から急いで去りました。

今から家に一人で帰る勇気は無く、近くにあった漫喫で朝を迎えました。
彼が家に帰ると部屋の前に、あの時無くしたルアーが落ちていたそうです。
こんなところまでついてきている・・・

大変なことになったと感じた彼はあの日と同じように準備をし、知り合いに紹介してもらった住職に御祓いをしてもらいに行きました。
住職に事の顛末を説明し、彼は御祓いを受けました。
住職が言うには、人ならざるものは水辺に集まりやすく、山はその力が強まりやすいのだそうです。
連れてきてしまった女はとても強く完全に払うことは難しいそうで、相手が山へ帰るのを待つということでした。
街に下りてきて獲物が見つからなければ徐々に力が弱まってゆき、回復のため山に戻るということでした。
それまでできるだけその女と関わらず、見えても気づかない振りをしなさいと言われました。

お札を5枚もらい、釣具や車も御祓いをしてもらい彼は家路に着きました。
それから、その女は頻繁に姿を現したそうです。人ごみの中にいたり、物陰からこちらを伺っていたり、車に手形がついていたり。
しかし月日がたつにつれ、その数も減っていったそうです。
完全に見えなくなったころ玄関に貼っていたお札もぼろぼろになっていました。

それから彼はバス釣りを止め、夜釣りには行かなくなりました。
今でも時々テレビを見ていて、行方不明者や身元不明の遺体が山で発見されたというニュースをみると、画面の端にあの女が見える気がするそうです。




                             2011/07/12(火) 14:49:19.69 ID:risA+mB50

忘れ物ノート

友人が小学生の頃、クラスにいつも忘れ物をする男の子がいた。
見兼ねた先生は「忘れ物ノート」というものを作り、男の子が忘れ物をする度にそのノートに記録を書かせていた。

男の子は先生に殴り飛ばされ、先生はいつも言っていた。
「いいか、俺はお前が憎くて殴っているんじゃない。お前が少しでもちゃんとした人間になるように、お前のためを思って殴っているんだ」

しかし、男の子は忘れ物などしていなかった。
忘れたのではなく、ちゃんと前日に持ってきたのに無くなっているのだ。
ロッカーやランドセル、机の中を探しても無い。

ある日、男の子は近くの踏み切りで自殺をした。

バラバラになった男の子の遺体の中には何故か頭が無かった。
警察や処理班の人が周辺を探し回ったが、どこを探しても見つからない。

頭が発見されないまま男の子の自殺は近所に知れ渡り、数日後に先生の耳にも入った。
先生は呟いた。

「何も自殺までしなくても良いのに…」

 

男の子の物を隠していたのは、先生だった。
嫌な事や気に入らない事があると、その憂さ晴らしのために、忘れ物を理由に男の子を殴っていたのだ。

男の子から盗んだリコーダーやコンパスなどを片付けながら、次の標的は誰にしようか…と考えていると、ふと背後で人の気配がした。

「だ、誰だ…!?」

秘密を知られれば、憂さ晴らしが出来なくなる…。
先生は慌てて振り返り、そしてもう一度手元を見て驚愕した。

男の子の頭があったのだ。

頭を放り投げ、逃げ出そうと後ろを向いてまた叫び声をあげた。

先生の後ろには、首の無い男の子が「忘れ物ノート」を抱えて立っていた。


翌日、職員室で変死体となった先生とあの「忘れ物ノート」が発見された。
警察が忘れ物ノートを開くと、そこには震えた字でこう書かれていた。


忘れたもの:ぼくのあたま、せんせいのいのち。





                           2011/07/10(日) 21:36:32.22 ID:NE8JzLwE0

中の人

この間、飲み会のあと友達と歩いて帰ってたんだが、
途中、自販機で烏龍茶を買ったんだ
ボトルを取ろうとしたら、
取り出し口から手が出てて俺の手をガッとつかまれた
とっさに振りほどこうとしたが、すごい力で無理
俺はパニック常態
友達が何回か俺の手もろとも蹴りをいれてようやく離れた
手はスッと取り出し口の奥に消えた
あまりのことに、走ってその場から逃げたよ
すごく、すごく怖かった
なんなんだあれは
場所は小岩だ





          2011/07/09(土) 23:26:36.23 ID:hMl5E8990

親子で行く心霊スポット

かなり昔(15〜17年近く前)に、親父に連れられて愛知県で出ると有名な某旧トンネルへ行った。
この時は親父が発案して、妹、俺、親父の三人で行くことになり妹と親父はノリノリだったんだが俺は行く前からすげー拒否した。
いつもだったら俺も久々の親父とのお出かけに心躍らせたんだが、この時ばかりは嫌で仕方なかった。
んで親父に半ば無理矢理連れられて車で件のトンネルへ向かったんだが、目的地に近づくにつれて(だと思う)嫌な予感は余計強くなった。
進む道路の両側がレンガの高い壁みたいになっていて、その上に木が生い茂ってて暗かったからだとも思うが。

 

んでトンネルについてエンジンを切った親父は妹と、こともあろうにトンネルの中歩いてくるとのたまった。
俺は絶対降りたくなかったので「早く帰ろう」「帰らないならとにかく車にいる」と言って一緒に行かなかった。
とにかく降車するのを拒んだ俺は車で待たせてもらえることになって親父達の背中をフロントガラス越しに見送った。
んで親父達がちょうどトンネルに入った時に、視界の左隅になんか白いもんが見えた。
さっきまでなかったものだからつい反射的にチラっと見たら、それは白い和服着た長い黒髪の幽霊的にベタな感じの女性だった。

『うおやべー見ちゃったなんかいるよー!』と咄嗟に思った俺は助手席のダッシュボードの下に潜り込み膝を抱えて隠れた。
隠れてすぐ後、車のフロントにバン!と何かが叩きつけられる?音がした。『うあー絶対近づいてきた……!』と半泣き気味だった俺はそのまま暫く待機。
数分後、それから何もなかったからちらっと薄目を開けてみると、何もなかったのに目を開けて一拍置いてからさっきのバン!って音がすごい連続して
ババババババババババン!っとすごい数が鳴った。その時車が揺れてめちゃめちゃ怖かった。

 
それでまたさっきよりも長くきつく眼を瞑ってたんだけど何もなかったから終わったんだと思って薄目を開けたら
サイドウィンドウから此方を半月型に裂ける様な感じで開いた口と、見開いた眼で見つめる白装束の女性と眼が合った。

そこで記憶がぷっつり飛んで次に記憶があったのは帰りの車中。
助手席でしっかりシートベルトまでして座ってる自分が理解できなかったので親父に聞いてみると


「気を失ってたからやってあげた」と言われた。んでまた親父にそっちはなんともなかったかって聞いたら
「なんもなかったわハッハッハ!」って言われたんでこっちの状況を事細かに説明したら
「大変だったみたいだなー、こっちもそのせいで運転大変だわー」と苦笑してるもんで何が?と思ったら

フロントガラスに掌の痕がビッシリ残ってた。 





                       2011/07/09(土) 19:32:43.39 ID:khNXzUII0



川辺のバーベキュー

ある日、唐突に川に行きたくなった。
家の近所には、浜辺があって、6月中旬。
海で我慢してもよかったんだけど、とにかく川が良かった。
近くで川というと、昔の戦国武将の姓のついた川があったが
どうもそこに行きたい気分ではなかった。
とにかく川がいいのに、行きたい川は近くにない。
なんだこりゃって思ったよ。


んで、ひょっとして俺は釣りにいきたいんかとおもった。
けど釣りの道具なんて俺もってないんだよな。
じゃあ川辺でバーベキューかなとおもった。
それが妙にしっくりときて、よしバーベキューをやろうと決めた。
んで、一人でバーベキューじゃちょっと寂しいなと思って
学生だったから、お決まりのサークルの仲間に声をかけた
とりあえず決まってる事は川とバーベキュー。
TとFとNがくることになった。全員男。

んで、どこの川辺でバーベキューできるか調べていた。
したら形態がなって、バーベーキューの話をきいたっつう
Yさんていう女の子から電話があった。
女の子一人でバーベキュー参加ってのも珍しいと思いながらOK
そしたらいい川知ってるよっていうんで場所は任せることにした。

んで、実際に待ち合わせの日時になったとき、男三人しか来なかった。
後一人来るからっていってまたせたんだが一時間たってもこない。
まあ場所は分かってるんだからいこうぜっていう話が出て
俺も携帯番号登録してなかったし、着信履歴もたくさんあって
どれか探すのも面倒だからってそのままにしてGO

行ってみるとこれがなかなかの絶景。
川辺側はいろいろ丸めの石が転がっていて
ちょうど駐車スペースからおりたところが急カーブになってる
向こう岸は山で、なかなか眺めも抜群。

こりゃあいいとアルコールこみでやんややんやとやっていた。
そのとき、キキィってかんじの自転車のブレーキ音が聞えて。
「おまえらなにやってんだ!」
酒+いい気分に水を差されて反抗する俺ら。
俺はどっちかといえばおとなしい方なんでまわりなだめてたんだが

「この川はな、上流で増水がはじまるといっきに水かさ増えるんだ
あしもとをよくみろ!!」
つっておっさんが石をざくっとけとばす。
するとすぐにじょりっていう音がして石のそこに水がたまってるのがみえた。
「今上流は大雨なんだよ!だからさっさとあがれ!死にたいのか」
死にたい訳ないんでそっこうで片付けてあがったよ。

で、駐車場で再度のみなおしてたら
さっきのおっさんがやすい焼酎さしいれでもってきた
さっきは緊急だったから怒鳴ってわるかったな言われて
こっちも心配してもらてったのに反抗したりしてすんません
そんな風になごやかな話をしてたときに

「Y。お前にもこういう風に注意をきくともだちがいたらなあ」
「え?」by俺
「ああ。うちの姪っ子がな、去年ここで…バーベーキューしてる間に流されてな。
ほかのもんに注意されてたのに、あいつのともだちはあがらなかったんだとよ」

Yっていう名前。偶然の一致かなあ。
で、こっそり携帯をみて気づいた。
場所決める日はメールだけしかきてなくて、電話の着信はなし。日付がとんでた。




                     2011/07/08(金) 21:09:37.37 ID:wyJJPE7e0
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