寡黙。
強いて言うならば。

歴然と。
自分との差が見え、嫌悪。

「いやになるんだ」


吐いた言葉が孕むものは、淡い透明。

「俺にないものばかり持ってるから」

例えばその壮絶な怒りに其れを含有する紅の双玉そして思わず跪きたくなるいっそのこと奪い取って仕舞い込みたくなるような支配性。


「壊したくなる」

吐いた言葉が孕むのはやはり、
淡い透明。

「壊しつくしてばらばらにして、俺に屈してほしくてでもやっぱり屈してほしくないんだ」

「壊したくなる」


「ねぇ、俺が言ったことは純粋だからちっとも変ではないよね」



どの言葉も、透明度が高いものを孕んでいた。