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*出会い*

私と彼の出会いは、今時の出会い方だった。
共通の趣味のとあるSNSを通して知り合って、その延長でお互いの声を聞いて。

声をかけてきてくれたのは、彼の方からだった。

最初は趣味の事で文章で話をしてた。
あんまり詳しくは上手く書けないけど、数回やり取りをしたあと、お互い声を通して話す機会があって、その時に私は彼に対して、こんなに人に気を使える人が居るんだって、びっくりしたの。

物事や状況を良く見てくれていて、今自分がどうしてあげればいいか、この人には何が必要か、きちんと把握をしてそれを人の為にしてあげられる人。

なんて優しいんだろうって思った。

それと同時に、あぁ、この人はきっとそうやって人の為に気を回している分、色んな事を我慢して、人一倍頑張り屋で、そして時にそんな自分に疲れちゃう人なんだろうなって思った。

私は自分を買い被るつもりも過大評価するつもりもないけれど、ただ、いつもは私も彼と同じ側の役割をしていて、どちらかというと気を使って疲れてしまうタイプだった。

だから、似てるなって思った。

そしてだからこそ、彼の凄さも、辛さも、抱えているものも理解できた。

その話を彼とする事になったのは、二回目に声を通して話した時だった。

いつもみたいに話していたけど、彼に元気が無かった。

会話が終わったあとに、気を使わせちゃってごめんって彼から文章が来て、それを切っ掛けに、実はねって思っていたことを話した。

そしたら彼が驚いて、

「めっちゃ俺の事見てくれてるやん」

って、本当の自分に気付いてくれてありがとうって言ってくれて、

そこから一気に心の距離が縮まった。

まだ私はこの時、彼を好きだとは自覚もしていなかった。

その場の空気を然り気無く盛り上げてくれたり、ムードメーカーとして、時におちゃらけたり。
人を笑わせることが好きで、一生懸命な人。

普段は自分がおちゃらけて、はぐれてる人が居ないように見回って、自分がそこへ行って輪を作って。
そんな事をまさか、自分がされる側になって救われることがあるなんて、思っても見なかった。

この時、本当にお互いに、初めての存在に驚かされていた。

そして、無意識に惹かれていたんだと思う。

それから私達は連絡先を交換して、深い話もするようになった。

毎日連絡が来て、電話もして、それが日課になって。

私もそんな毎日が楽しくて仕方なかった。
初めて分かり合える人と出会えた気がして嬉しくて。

そんなとある日。

彼から好きだと伝えられた。
最初は正直戸惑ったし、突然の事で頭が追い付かなかった。
そしてそれと同時に、自分が彼に対してどういう気持ちを抱いていたのかに、初めて気が付く。

だけど私は、すぐに自分も好きだと伝えることが出来なかった。

何故なら私達が恋愛するには、色んな障害があったから。


続きはまた今度。
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