「いーま!わーかれーのときー♪はい枢先輩ご卒業おめでとうございます」

「飛び立とうー君のもとへとー」

「あれ先輩、歌詞違くね?」

「はーずむ、あーつい愛をーしーんじてー」

「先輩もういいから黙って」

「この広いーこの広いー」

「ちょ、周りの人見てるぅぅ!!みなさん私この人と関係ありませんから!!」

「…」

「ほっ」

「そんなに慌てないで」

「いや慌てるし、まじドン引きだし」

「くす、僕が卒業だなんて、悲しいね」

「涙出ましたよすがすがしくて」

「で、ここで嬉しいお知らせがあるんだけど…聞く?」

「いえ結構です」

「仕方ない、君だから特別に教えてあげるよ」

「私の話し聞いてました?てか肩の手を下ろせよ」

「今年は君と同じ学年になるんだ」

「は?」

「だから悲しがらなくていいからね?」

「それって、あの、まさか、りゅ」

「そう、留年。あれ、泣かないでそんなに感動させちゃった?僕も嬉しいよ」

(誰か目の前の男を殴ってください)