「アイドルせんぱーいっ」
「なんだい?かわいこ…ぶふぇ!」
「きもー。てかあんたってほんとちゃらいよね〜」
「突進してくるな!おまけに僕はちゃらくない」
「嘘でしょ。毎日女の子に気がある振りして女の子と遊んでるの知ってるんもんね」
「なに、お前もしかして焼きもちやいてるのか?」
「気色悪いこと言うな」
「うん。僕も言ってから少し後悔した」
「ちゃらい上にきもいとは救いがたい」
「だから僕はちゃらくない。おまけにお前の方がきもい」
「死ね」
「てかちゃらいって言ったら、一条だろ」
「…は?」
「普通に考えてそうだろ?」
「そうなの?」
「だってあの鉄壁笑顔だそ。誰にでも優しいしノリいいし男女問わずモテる」
「あー言われてみれば確かに。で、なぜチャラい?」
「一条って、腹黒いじゃないか。おまけに策略家っていうかさぁ、同時に何人もの子と器用に付き合ってそうだし…わかるだろ?」
「なんかそれ、分からなくもない気がする…」
「それと違って、僕は一途で恋には不器用だからチャラくない」
「なるほど。で、枢先輩へのストーカーみたいな感じになると」
「否定はしない」