野原に置き去りのままの心が
ススキの高さを越えた体に
追い付けないから
世界よ止まれと口笛を吹く

化粧を覚えたのはいつだっけ?
スカートを脱いだのはどこだっけ?

与えられた女という仕事が
上手くこなせずに歩いて来たけど
誰かを本気で愛せていたら
大人になるのも悪くはなかった

心と体を隔てる壁が
子宮の奥で血を流している
醜い姿を見るのは嫌だ

洋服で隠す第二次性徴
拘りのシャツを選んだ朝は
アイロンを掛けた私の手間を
誰かに褒めて欲しいと思った