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I


 最初に紗衣が手紙を受け取ってからもうすぐ一時間が経過しようとしていた。
 
 何時までも通路で屯しているわけにもいかず、とある廃墟と化した教会跡へと移動した。
 
 
 現在、紗衣と和真が残り3人、壱都と央実が4人のノルマが課せられている。
 
「この調子で行ったら時間ギリギリっぽいよね。よしみんな、ペースアップするわよ、気合入れてこ。ファイオー!」

 紗衣は片腕を振り上げてみたものの、全員が彼女を凝視するだけだった。

「いやぁぁ! 何この羞恥プレイ、ノリ悪過ぎる……っ!」
「いきなりキャラにない事言い出すから、それも呪いかと思ってビビッたっての」
「つーかペースアップするも何も、自分から人の居ないとこ行こうって言い出したんだろ」
「だって目立つのよ、このメンバー」
 
 和真は何気なく一部の人達に名の知れ渡っている人で、壱都は否応なく人目を集める容姿をしているし、そしてそんな二人とは明らかにつるみそうもない中学生の央実と、たった一人の女である紗衣。
 
 何だあの集まりはと、誰しもが見て通るだろう。半数以上は不審の目で。
 かと言って何時までもここにこうしていても時間を浪費するだけだ。
 
 どうしたものかと頭を抱える紗衣に、ノラが一つ頷いて口を開いた。
 
「1つ言ってなかったのですが――」
「ああ? ふざんけんな、クソが!」

 ノラが言い終わる前に和真が少年を殴る。
 軽くなのだが、華奢な身体は思い切りよろけた。
 
「まだ内容言ってないのに何で殴るんですか!」
「何か隠してたってのが気にいらねぇ、ような感じがしなくもなかった」
「そんな曖昧な理由で僕クソ呼ばわりされたの!?」
「最近の若者はキレやすい」
 
 報道番組などで使い古されたようなフレーズで締めた壱都に、ノラはそれ以上食い下がる勢いを削がれた。
 
 ノラの代わりに「キレたんじゃねぇだろ」と呟いたのは央実だった。
 
「そんで? 何言いかけてたの?」
「え? ああそうでした。1つ言って無かったのは、その手紙を渡すのは誰でも良いというわけではないんです。ある一定の条件を満たした人でなければ、手紙を手にしたところで僕は見えない。それでは駄目なんですよ」
「お前何様だチキン野郎!」

 和真が今度は平手打ちを食らわせた。

「さっきから何なのこの人!?」
「チキン野郎ってあれでしょ、まだカーネル引きずってるでしょ」
「ほんとに鶏って意味だったんだ」

 そして他の全員がノラを労わる仕草さえ見せない。
 

※※※

おおお、最後の部分をアップし忘れておりました。
そしてここでユウは力尽きました。

この後、じゃあもう条件に合う人を召喚しちゃおうZEとか和真が無茶言い出し。
見よう見真似で魔法陣を、(たまたま壱都が持っていた)チョークで書き。
エロイムエッサイム的な呪文を出鱈目で唱え
おどろおどろしく魔法陣から出てきたのがアスだったっていう。

しかもよく見たらアスの頭上にも死の宣告印があって、何の解決にもならなかったとか。
その辺までは脳内にありましたが、それ以上先はもう分かりません。行き当たりばったりだから☆

H


 少年の名前は篠原 央実(しのはら おうみ)と言った。
 三人からの説明に聞き入り、最後には顔を青褪めさせながら手渡された手紙を睨んでいる。
 
 ノラは確かに和真や壱都のような逸材を探していたのだが、央実のような普通さに心救われていた。
 
「ここまでで私結構な時間費やしたような気がするんだけど、タイムリミットとかって一発で分からないものなの?」
「え、ちゃんと出てるじゃないですか。ほら」

 何を言っているのか。そんな風にノラは紗衣の頭上を指した。
 紗衣はわけが分からず手を頭の上で振ってみるも、何かに当たる事はない。
 
 だが和真はつられて紗衣の上を見、ノラの言葉の意味を知る。
 
「うわーっ! ホントだ! 堂島さん数字ついてる」
「はぁ? 何言って……和真くんなんか上ひょこひょこしてるよ!?」

 お互いに驚き合った。
 ノラの言う通り、何故今まで気付かなかったのか不思議なほど堂々と、彼女等の頭上にはタイムリミットまでのカウントダウンの数値が刻まれていた。
 
「死の宣告か! リアル死の宣告か!」
「ちょ、やめて、あんまわたしに行動させないで、ターン早く回ってきたらそれだけカウント進んじゃうから」
「ターンって何ですか、それ時間刻んでるだけなんですけど、1時間で効く呪いだってずっと言ってきたはずなんですけど」

 二人がゲームの話をしているのだがノラには理解出来ない。

「なんじゃぁこりゃー、これ見たら急に現実味出てきたんだけど!」
「あんな散々人の事脅しておいて、自分等信じてなかったのかよ!?」

 真剣で深刻そうに央実に語っていたのは一体なんだったのか。
 
 「何なんだコイツら……」という央実の呟きにノラは激しく同意した。
 壱都は紗衣達の頭の上にある数値を眺めて

「死んでも教会に行けば生き返るんじゃないの」

 と打開策を打ち出した。
 教会? と疑問に思ったのはノラだけだった。
 

遊んできたよ、渋谷編

*15万打はちょっと中断*

*Blue Starのチカ様と渋谷に行ってきた際の話を、お馴染みになりつつあります、俐音達に語ってもらいました。
パロ設定という事で、色んなキャラ出てきます。


穂「え!?土曜にツユキちゃんと渋谷行ってきたの!?」

俐「うん。ハチ公がな、思いのほかこじんまりとしていた」

翔「ああ、モヤイとか素通りしそうになるよね」

穂「いやいやいやそこじゃなくね!?」

倖「どうだった?楽しかった?」

響「どうせまた意味の分かんねぇ話してたんだろ」

俐「そんな事ない!銀魂はギャグパートでマサルさんはまちゃ彦で、私はベッカムと結婚する!」

響「どれ一つ理解できねぇ、予想通りすぎるわ」

穂「ちょ、前半はよく分かんないけど最後の何!?ベッカムとは結婚出来ないよ、彼にはビクトリア様がいらっしゃるよ!」

俐「じゃあベッキンガム宮殿になる」

響「住みたいじゃなくてなりたいのか」

俐「ツユキちゃんが言ってたけど、あの人めっちゃ可愛いんだ。穢れを知らなさすぎるあんな人と結婚したい」

穂「……ッ!……ッ!?」

倖「成田くんお顔!お顔!」

翔「前もそんな事言ってたし、鬼頭さん外人好きみたいだから成田もう金髪に染めちゃったら?」

穂「ええぇ金髪て、え、じゃあリュート先せ」

俐「あんなヘタレウザ男嫌だ」

翔「外見じゃカバーしきれない部分ってあるよね」

倖「えー私結構好きだけどなぁ」

翔「ジンが相当ウザいって言ってたよ?」

穂「ヘタレな男はお嫌いですか!?」

俐「ウザいのが嫌だ」

響「ヘタレの自覚がようやく出来たか」

倖「成田くん頑張れ…!」

俐「何を頑張るのか知らないけど穂鷹、女の子にモテたいなら俺様キャラになれ」

翔「なに、それ」

俐「口が悪くて不良でエロいと鉄板らしい」

穂「いやだから何それ!?」

倖「あ、ちょっと分かる。「いいから俺についてくりゃいいんだよ」的なヤツでしょ」

俐「そうそうそれ」

響「アホらし」

倖「でもこの中じゃ一番神奈くんが俺様に近いよ」

俐「このモテ男め」

響「やめろ」

穂「待って待って話についてけない」

俐「だから。女の子の人気取ろうと思ったら俺様キャラが必須なんだって、そういう話をしてたの。ツユキちゃんと」

穂「君ら何について語ってきたのさ!?でも分かった、オレ今日から響になる!」

俐・倖・翔「いや、無理だから」

穂「………」

俐「ああこういう所がトカゼくんと穂鷹との出来の違いだよな。あの人は爽やか属性なのにな。どっちかっていうとアゲハくんと似てるかも」

穂「なっ!?」

翔「そこでショックを受けるのは、そのアゲハって人に失礼なんじゃ」

穂「ていうか、カーくんとは同志だと思ってたのに……裏切られた気分だ!」

響「取り残されただけだろ」

倖「そんな所が成田くんの個性で、それはそれでいいと私は思うよ?」

穂「思い切り同情しきった目向けてくんのやめぇーっ!!」



※※※

きりがないのでここでストップ!

だからまぁ、アニメやら漫画の話からサイトについてのディープなところまで語ってた。
隣に他のお客がいる?知ったことか二度と会わない人に遠慮なんざしねぇ!

酒の勢いでそれはもうズケズケと色んな事をぶっちゃけてしまった。
チィちゃん宅のキャラ達にも散々な物言いをたくさんしてしまった、申し訳!!

「アゲハくんはどうしてあんなになっちゃったの!?」とか言ったけど、ユウはあの捨て犬みたいな所が大好きです!!(フォロー)

G

 
「まさか……ミッキー?」
「どこがですか、何でですか! 和真さんといい驚くとこさっきから間違いまくってるから!」
「確かにミッキーたまに燕尾服着てる時あるよね」

 ああ、と何故か納得してしまった紗衣と和真。
 更に追い討ちをかけるように青年は続けた。

「君、鼠でしょ。もう今から鼠でいいんじゃない」

 吐き捨てる青年にノラは言葉を失った。
 
 こ、この人は……!
 
「犬どころか鼠扱いなんて、とんだドSね!」

 満面の笑みを浮かべた紗衣に反論する者はいなかった。本人さえも。
 
「それで、色々と説明する前に名前を聞いてもいいかな」
「福原 壱都(ふくはら いちと)」

 無表情にそう答える。
 引っ張り込んでしまった初対面の壱都に、和真とノラは成り行きを説明し、その間に今度は紗衣が次のターゲットを探した。
 
「あ、ごめんねそこの君。ちょっと時間あるかなぁ」

 警戒心を持たせないよう、柔らかい声で近づいた。
 だが振り向いた少年は露骨に嫌そうな顔をした。
 ちっと舌打ちをしてそのまま通り過ぎようとする少年の胸倉を掴む。
 
「ああん? 年上に向かっていい度胸してんじゃないの。礼儀ってもんを一から叩き込んでやろうじゃない、こっち来いや」

 素行の悪い少年には慣れている紗衣は、少年の態度に怯む事なく、逆にドスの利いた声に怯んだ隙をついて道の脇まで引きずった。
 そこには二人の男が待機している。
 
「おー堂島さんそのガキにしたのかよ」
 
 眼光の鋭い、ガラの悪い方の男、和真が少年を品定めするように見てニヤリと笑った。
 
 リンチされるのではないか、そんな風に思った少年だが、何とか逃げ出さずに和真を威嚇するように睨んだ。
 その反抗的な態度に突っかかる事もなく、和真は紗衣の一歩後ろにいるだけで。
 
 何かがおかしいと思うと同時に紗衣が前触れもなく少年の手に手紙を落とした。
 
「う、う、うわぁぁああぁぁーー!!」

 たった今まで居なかったはずの燕尾服の少年の姿が突如として目の前に現れたことに驚きすぎて、その場にへたり込んでしまった。
 
「な、なん、何なんだ!? 何したんだよお前等!?」

 その見事な驚きっぷりに感動したのはノラだった。
 
「そうです、僕はこういう反応をずっとずっと待ってたんですよ! こんなリアクション取って欲しかったんですよ! やっと出会えたぁー」

 そう言って、腰を抜かした少年に抱きつく。
 
「うっは、けしからんもっとやれ」

 それを見た紗衣のぼそりとした呟きは誰の耳にも届かなかった。
 
 
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