痛い。
体も心も、痛い。

私に向けられる悪意は正義。

貶しも、罵りも、慣れた筈なのに。

痛い。

私が正しくて貴方達は違う、そう思っていた筈なのに。

痛い。

ワタシが私で居なくなる感情。

ワタシが私で要られる内に、終わらせなければ、でないと…


彼は、計らずも私の欲しかったモノをくれた。

彼は、常識や倫理に縛られる男ではない。

かといって、感情に全てを流される男でもない。

大義名分もある。条件を全て満たしていると言っても過言では無い。

彼には、最後まで面倒をかける。

『【依頼】があるの。報酬は――――』