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朝ごはん。

志田-パパ
ベリカ-ママ
理佐-子供(多分、3、4歳)


家族パロ

書くのが楽しくって書いてみました笑
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118日 9話

M.side

私だって、正しく生きたい。けれど、正しいことと、あなたを好きでいることが矛盾してしまうのは、どうしてなのか分からなかった


あの日理佐が夜中に帰って来た日、理佐は私に背中を向けてベットに入った

私はここで自分の部屋に帰ると理佐がこのまま居なくなりそうで、空気読めてないって言われそうだけど、私も理佐のベットに潜り込んだ

何か言われるかと思ったけど、理佐は何も言わない

何か言ってくれた方が気持ちは楽だったかもしれない

理佐は寝れない様子だったのに、私は無神経だからかな、寝てしまった


「居ない…」


そして起きたら時計の短い針は頂点に近くて、ベットには私だけがポツンと居るだけ

私は結局理佐がいないと、1人ぽっちでなんの価値もない

寂しくて、どうしていいか分からなくて迷子みたいな気持ちになる

気分が落ち込んだまま、学校に行くと理佐は居た

窓際の一番後ろの席なんて、クラスのボスみたいな席に座って、外を眺めて、いや…どこか遠くを見つめている

なんて哀しい顔をしてるんだよ

私がそんな顔をさせてるのかな

それだったら嬉しいな



私とはその後、少し目が合ったけど、おせっかいなオダナナに手を引かれた

振り返って理佐を見てもまだ私を見ていて、理佐は何を考えてるの?


「ほら手を広げてて」

「え、何すんの?」

「文化祭の衣装の採寸するって言ってたじゃん」

「あぁ、、なんの男装するの、私」

「チャラい男子高校生役」

「ヤダ!そんなの、、もっと硬派なのがいい」

「どうしたの急に、、チャラいキャラじゃん」

「そんなキャラに見られてるから、見返したい」

「誰を?」

「……みんな」


オダナナはチンプンカンプンって表情で呆れて、話しかけてこなかった

理佐にチャラいって思われてるところを払拭したいんだ







あの日の理佐とSEXをした後、理佐は私への態度は変わらなかった


「おはよ、まなか。学校遅れるよ」

「……」

「怪我の絆創膏変える?」

「…いい」

「あ、そう」


前日のことが無かったかの様に感じた

いたっていつも通りの理佐

なんで、

どうしてっ、


「しっ、志田先輩っ」


理佐のそんな態度にイライラして、私はまた悪い癖が出た


「このまま家行っていい?」

「はっ、、はい…」


私に声をかけてくれた後輩と手を繋ぎ、その子の家まで行った

理佐が悪い

理佐がまるで私達のあの行為を無かったかの様にしたから


どうしてあんな事思ったんだろうか

結局あの後、声をかけて来た女の子をヤり捨てて、その子が友達の間で騒ぎ立てた。

すると女っていうのはすぐ噂がまわって

私に貼られたレッテルは、女好きのクソ野郎

理佐は呆れて何も言わなかった

いつもみたいに私を笑う事もなくて、何も言ってくれなかった

私はあの時に、

理佐に見捨てられたのかもしれない

そう考えると辻褄が合って、怖くなった



「何の男装にするかは、当日まで衣装係だけの内緒だから」

「そこをなんとかっ!」

「ダメだって、そもそもオダナナが愛佳に男子高校生って話した時点でダメだし」

「そこもなんとかっ!」

「今から変更?!んーーー」


放課後、衣装係の虹花に理佐が何の男装するか、私のチャラい男子高校生役を変更して欲しい事を頼むと、何か色々言われた

結局私の衣装を変更する事は了承されたけど、理佐は何をするんだろう

またどうせ理佐はモテるんだろうな




廊下で話していて、少し遅くなって教室に戻ると理沙の鞄はもう無くなっていて、また置いて行かれた

私は行くとこも無いし、テクテクと自宅に向かおうとスマホにヘッドホンを接続しようのしたら、ベリカからLINEが入っている

珍しい

退院したのかな


「病院に来て欲しい」


ベリカは規則は絶対守る子で、病院内にいる時は頑なにLINEなんてして来ない

少し疑問に思いつつも、分かったと返信して病院に向かう

日が落ちるのも早くなって、赤みが多くなった道を歩いて考えるのは理沙のこと

いや、私のことなんだけど

同性ってなんでこんなに壁が大きく感じるんだろう

いつも女の子と遊んでるのに、理沙の事となるとまた違う

周りの目とか、親とか、将来とか…

あぁ、私って重い


ベリカの為に病院の中の売店で買ったパックのココアを持って病室お見舞いに行くと、部屋のドアには面会謝絶の文字があった


「なんで、、」


この文字の意味は馬鹿な私でも分かる

ベリカに何か起きたんだ

持っていたココアを落としてしまったけど、そんなの気にしてられない


「ベリカっ!!」


シューシュー


ドアの向こうには沢山の管が繋がったベリカが居た

いつもより、小さく見えて消えて無くなりそう


「まなっ…か?」

「ベリ!!なんで?!」


力なく無理に笑うベリカを見て、馬鹿な私でも分かった

ベリカはもう長くないかもしれない


「まなかっ…」

「なに?どうしたの?」

「すきっ、、だよ」

「えっ…」


砂時計の砂は一度落ち始めると止まらなくって、止め方も知らない私は無力だ






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118日 8話

大人な表現があります。
判断はお任せします。
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私のハートにrevolution (りさねる)リク

おデコにkissの続きです。
もう2話ほど続きそうで、長くなりすみません。

このお話に、少し気分を悪くさせてしまうかもしれない表現があるので、判断の方がお任せします。


拍手でのコメントなどありがとうございます!全て読ませていただいてます!リクも応えていけるだけ応えていきます!

では、追記からどうぞ!

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118日 7話

M.side


あなたの声だけ聞ければ、こんな夜でも眠れるのに



理佐がベリカの病室から逃げるように帰ってしまった

ベリカに聞くと、なんだか曖昧というかモゾモゾしてるだけ

理佐の顔は焦ってて、超絶動揺してた


気になって自分の部屋から理佐の部屋に行っても居ない

待てど暮らせど帰って来ない

LINEをしても返信もない

既読すら付いていない

何時間も前から部屋は暗くなって、私の心をザワザワするし

もしかしたら、何か事件に巻き込まれてるのかもしれない

そう思ったのが夜中の3時を過ぎた頃


「探しに行かなきゃ、、」


そう思って立ち上がると、階段を登る音


「り、理佐!?」


ガチャ


部屋に入ってきたのは理佐だった

けど、いつもの理佐じゃない

いつものニヤニヤした顔や冷たく私を見下ろす様な表情じゃなくて、力なくふんわりと少し微笑んだ


「どこ行ってたの?」

「…バイト」

「こんな時間まで?」

「もう、、いいじゃん」

「ちょ、おい!!」


理沙はストンと制服のスカートだけ床に落として、私の方を向いた


「愛佳はさ、好きな人とかいる?」

「好きなひ、と…」

「そう、」

「いない、、、かな」

「……」


いや、いるよ

私は理佐が好き

どうして、この時私は嘘をついたんだろう

いつも一緒にいるから恥ずかしくて

断られて、もう一緒にいられない事に怯えて

自分が傷付きたくなくて、嘘をついた

けど、嘘を一つついたら、沢山の嘘を重ねないといけなくなる事に気付くのには、私はまだ幼かった


「理沙はいるの?」

「いたら、どうする?」


理沙は私に背を向けてベットに潜り込んだ

いつもなら私が化粧も落とさないで寝てたらうるさく言ってくるのに、服も上半身は制服のカッターシャツのままで下半身は下着だけ、こんなの理沙じゃない


「愛佳はさ、好きでもない人とsexとか平気な人じゃん?」

「そ、んな事ないし…」

「私とヤッた日、あの日はどういう気持ちだったの?」


あの日

それは去年のある寒い冬の日に、私は罪を犯してしまった







「何その傷?」

「修羅場った」

「シュラバッタ?」



当時、若気の至りで遊びで付き合った学校の女の子と、エッチだけした大学生の女の子と遊んでるときにばったり出くわしてしまって、それは本当すごい事になった

2人は猫の喧嘩みたいに取っ組み合いになって、仲裁に入った私も色々とひっかかれてグーパンチが入ったりと、散々だった

最後に2人で半分こで両頬にビンタを貰って帰って来た


「また、派手にやられたね」

「女って怖いわ」

「愛佳も女でしょ」


理沙は優しいから棚をゴソゴソして、救急箱を出してきた


「ほら座って」

「…はい」


理佐のベットに腰掛けて、理沙は隣に座って私の顔を見てクスクス笑う


「いてててっ!優しくしてよぉ」

「痛くしないとまた、どーせまた手癖悪い事するでしょ」

「しないっ!しないっ!」


消毒液を付けたモコモコって超痛い

爪を伸ばす女なんて大嫌いだ


「はい、終わったよ」


理沙ポンポンと私の頭を撫でて、救急箱を戻しに私から背を向けた

私は顔の傷が痛いからか

彼女2人に振られたからか

理沙が私に優しくしたからか

わからない

理由はわからないけど

言葉が発せないで、涙を流していた


「グスッ、、」


理沙は振り返って一瞬ギョッとした顔をしたけど、すぐ戻って来てくれた

私は理沙に抱き付いて、子供みたい泣いた

捨てられた子みたいに、「どこも行かないで」「捨てないで」と泣きついた

理沙は優しく私の頭を抱えて、「大丈夫だから」と優しく声とと共にぽんぽんと念を押すように背中を叩いてくれた

どれだけの時間、理沙がそうしてくれてたかは分からない

私の気持ちが落ち着き顔を上げると、穏やかな顔の理沙が居た


「甘えん坊」

「うるっさい…」

「すごい顔だね、痛そう」

「痛いよ…」

「罰だね」

「助けてよ…」


もうなんとでも言ってくれ、そう投げやりな気持ちでいると、はぁ〜とため息をひとつついて、私を痛めつけた傷に理佐の濡れた唇が触れた


「もうこれで痛くないでしょ?」


理沙の震えた声に

理沙の優しい栗色の目に

私を見る暖かい視線に

頬に添えられた柔らかい手に

私は心はかき乱されて、理沙の唇に吸い込まれた


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