「おっはよー!し・ぶ・やっ!」
「…む、村田お、お前…」
昨日はあの後、時間をずらしてお互いに風呂に入った。ヴォルフを待っている間に、俺はじわりじわりと先程までの情事を思い出していた。
俺は、この手で
「…渋谷、なんかあったの?」
「は、…え?」
そうだここは学校だ、俺は村田と話してたんじゃないか。
「なにか、あったの?」
柔らかい笑み、口調も砕けてるのに冷たさを感じる。村田はもう感づいてるのか?俺は試されて…いるのか。
「…まぁいーや!ところで渋谷、話しといてくれた?妹さんに。」
「なにを?」
「えぇーまさか本気で言ってんのー?ムラムラ、チョーかーなーしーいーっ!!」
「いつの世代のギャルなんだお前は。しかもムラムラってなんだ、ムラムラって。つーかなんだよその話。」
とりあえずツッコみたい所はツッコンだから良いとして。え、何をヴォルフラムに話せ、と?
「…ホントに伝えてないの?今まで君、何してたの?」
「………はぁ?」
「今週の日曜、妹さんの誕生日じゃない。みんなでお祝いするんでしょ?」
いとしの彼女が、生まれた日が近づいていた。