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ワンピース/ロー夢?

珍しく静かな夜だった


数日前までの荒れた海が嘘のように、航海は順調
航海士が言うには次の島には後二日程度で到着出来るらしい
次は恐らく春島か秋島
夏島のような焼け付く暑さは感じられないし、冬島のように雪がチラつく気配もない
起き上がった素肌の背中に少しだけヒヤリとした空気が触れた
ベッドに入れている脚は暖かいが、やはり裸では体が冷え切ってしまう
こちらに背中を向けたローが起きる様子はない
人の気配に敏い彼が眠ったままなのは私に心を許してくれたからなのか、私にローを殺す度胸なんかないと分かっているからなのか
その答えを知る術を私は持たない
知ったとして、私を待っているのは絶望だろう
それはこの夜の海に沈められるのとどこか似ていると思う
ローに愛される事などないと分かっていながらもローに抱かれる私を、彼はどう思っているのだろう
例え軽蔑されていようと、哀れまれていようと、私には止める事は出来ない
元の世界に帰れないなら、私にはローしかいないのだから
私の全てはローで、けれどもローの全てが私になる事は決してない
この船が次の目的地に着けばローは私を残してその街の美しい女と夜を過ごすだろうし、私が船を降りると言っても航海中の夜の相手がいなくなったとしか思わないだろう
それを分かっていても私はローに抱かれ、その時にしか言えない『愛してる』を胸に無理矢理しまい込む
ローが私の全てだから
ローを想う気持ちは、この夜の海とどこか似ている
静かで、真っ暗で、周りには何もない、この夜の海に

少しの風の音とローと私の呼吸以外音の無いこんな日は、いつもグルグルと考えてしまう
ローに抱かれるようになってから、ずっと
はやく賑やかな島に着きたいと願う反対に、着いたらローは私を忘れてしまうという恐怖に苛まれ、私は今夜も眠れない
抱えた膝とシーツに顔を埋もれさせ、私はローの横で静かに泣いた










二次元だから気になるが、現実にローが居たら私は絶対惚れないと思います(笑)
こんなろくでなし嫌だ

この話書いて思ったんですが、野田の書くヒロインって結構盲目的に好きになっちゃう子ばっかりですね
書いた本人は『こいつら頭大丈夫かな』って思ってるんですが(゜∇゜)

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