音楽に溺れたい
深く深く沈みたい
水の中で息をするように歌いたい

耳を塞いで
美しい音楽を聴くときだけ
私は自由に泳げる魚だった

自分の時間を誰かに分け与える毎日
表面を揺蕩って
陽に晒され
酸素過多に喘ぎながら
ただやり過ごしている

いつしか潜り方を忘れてしまうことを
頭の片隅で恐れているのに
見ないふりをしたまま