「ねえ、ずっきー」
「ん?」
「もしも、ずっきーが女の子と結婚する日がきても…俺と友達でいて…?」
「バカ、俺はあらやん以外を好きになる訳ねーだろ」
あまりにも泣きそうな顔しながら、それでも笑って荒木はそう言った
だから荒木の黒髪をくしゃりと撫でる
「ん…でもいつかずっきーだって男の俺より可愛い女の子見つけるだろうし」
「あらやん以上に可愛い子なんてみつけらんねーって」
俯いて儚く喋るものだから、優しく抱きしめてキスをした
少しだけ深めの愛情を確かめ合うキス
するとぽろり、ぽろりと荒木は泣いた
「あらやん?」
「どうして…おれはっ…女の子じゃない…の」
いくらずっきーを愛していても誰よりもずっきーが好きでも、俺ではずっきーに男としての幸せをあげられない
結婚して可愛い子供がいて、幸せな家庭になる
俺はどんなに願っても出来ないから
「ごめんね…っずっきーごめん」
「謝んなよ!」
それは仕方のないことで、荒木のせいでも何でもない
「俺は、あらやんが側にいれば家庭も子供もいらない」
抱きしめた体が何度も嗚咽を飲み込んで、肩下の黒髪が揺れた
わかって、いるんだ
叶うはずのない荒木との子供を夢みて、俺もお前もいつか本当に奇跡が起こるんじゃないかって
だけど現実をみればみるほど悲しくなって絶望する
これが禁忌だというなら俺たちへの罰なのだろうか
「あらやん、俺たちの子供の名前でも決めようか」
「ずっきー…」
俺を見上げた荒木の赤い目を手で覆ってベッドに倒れ込む
この瞬間だけ、この瞬間だけは俺たちに幸せな家庭が見えるんだ
このまま、フェードアウト
(そして俺も目を閉じた)
はい、言い訳。
なんかフェードアウトな話が書きたかったのに対して関係なかったっていう…
ウチの荒木様はつんでれ泣き虫子供が欲しいのどれかです←
あらやん母性愛ありそう笑
次はえろかなっ(嘘です
2008-8-3 21:37