タラクカタル
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┃響子ブログ┃
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響子です。

今回オススメする映画は『ローマの休日』や
『ノッティングヒルの恋人』の原型とも言える
恋愛映画の名作中の名作↓

●或る夜の出来事
(白黒映画)
かなりオススメよ。
この映画、1934年の大恐慌真っ只中のアメリカで公開されるや
記録的なヒットをとばし、アカデミー賞の主要5部門を初めて制覇した作品なの。

父親とケンカした富豪の娘エリーは、
豪華船からザンブと海へ飛び込んで、
逃亡を図るというじゃじゃ馬娘。

エリーの逃亡先はニューヨーク。
父親に内緒で勝手に婚約した飛行機乗りに会いに行くため、
大陸横断バスに乗り込むの。

そこへ乗り合わせたのが、クビを言い渡されたばかりの新聞記者、ピーター。

出会いは最悪で、お互い仕方なく隣り合わせになるものの、ケンカや口論は絶えない二人。

腕時計を売って手に入れたお金を、
カバンごと泥棒にぬすまれたエリーと、
大富豪である彼女の独占スクープを手に入れて、
クビになった新聞社を見返したいピーターの2人が主役の映画よ。

知的でスパイスの効いた小気味のいいセリフの応酬。
テンポ良く、ハラハラさせられる機知に富んだストーリー展開。
そこにはどんなトラブルが起きようと
「きっと全てが丸く収まる」というギリギリな安心感が伴っていて、絶妙。

新聞記者役を『風と共に去りぬ』でおなじみのクラーク・ゲーブル
富豪のじゃじゃ馬娘役を『追憶』や『離愁』のクローデット・コルベールが演じるハリウッド黄金期の映画。
監督はフランク・キャプラ

当時、ハリウッドには
未婚の男女がベッドを一つにするシーンを禁じるという規則があって、
それを逆手にとった粋なベットシーン(?)の演出は有名。

そのシーンでクラークゲーブルが披露した「下着を着ないファッション」は、
男性の間で
シャツの売上を75%も落ち込ませるほど
ブームになったという逸話もあるほど。

そして映画史に残る名場面と言われているヒッチハイクシーン。

見どころがたくさんあるのはもちろん、
左側からしか写真を撮らせなかったという話が有名な
コルベールの不思議な魅力も捨てがたいと思うわ。

万人受けする美しさではないかもしれないけれど、弓なりの眉にまつ毛の長さ。
はっとするほど美しい瞬間と、
プカプカと煙草をふかす小生意気な側面の対比がいいの。

個人的には、ちょび髭が相変わらず胡散臭い感じのクラークゲーブルが、好き。

ローマの休日では実らなかった新聞記者と、王妃の恋。

飛行機乗りとの結婚を目前に控えた富豪の娘と、虚栄心と「身の程」の葛藤の中で苦悩する新聞記者との恋の結末。

是非、アナタの目で確かめてみて。