エンジンがかからない

先日、珍しく日和ちゃんの車に乗りました。
メタリックブルーのミニクーパー。
しかしBMWのミニは全然ミニじゃないよな、という話をしながら助手席に乗り込み、さぁ出発だとなったところで、、、

ギュルルルルン。
おや?エンジンがかからない。
首をかしげてもう一度キーを回す日和ちゃん。
、、やはりかからない。

「どうしよう熊さん、困ったわぁ」

そういう日和ちゃんの口調はいつもどおりのんびりしていてとても困っているようには聞こえないんだが、実際は本気で困っている、、はずだ、、多分。

「朝は普通にかかったんだけどなぁ、、、」

駐車場にほんの数時間置いておいた間に何が起こったのかと悩む日和ちゃん。
う〜ん、、、
エンジン、エンジン、、、
何か聞き覚えがあるなぁ、、、
あ、そういえば?

確か以前に運転させてもらった時、「クラッチを踏まないとエンジンがかからないんですよ」と言われたことがあったのを思い出し、とっさに口走ってしまった。

「日和ちゃん、まさかクラッチ踏んでないってことはない、、よなぁ、、、」

、、何も言わないで下さい。
言っている途中で自分がとてつもなく頭が悪そうだなと思ってしまったわけですが。
ないだろう。
日和ちゃんにとっては数年乗り回している車、しかも朝にも運転してきているのだ。
あぁ、あほなことを言ってしまった。
恥ずかしい恥ずかしい。
日和ちゃんも苦笑していることだろう、、と思いきや。

「あっ、、、」

おいおい、驚いているってのはどういうことだ!?

「そうよぅ、クラッチ踏み忘れてたわぁ」

忘れてたのか!?
「マジでか!?」ととっさに口から飛び出ました。
あんた朝も運転してきたんだろう?

「やだぁ、熊さん!!」

、、嫌なのはこっちだ。
げんなりする私の横で、再びキーを回す日和ちゃん。
かかった。
かかったよ。
ごくごく普通にエンジンがかかりましたとも。
、、本当に忘れてたんだな、、、

「あ〜、びっくりしたぁ」

、、ってこっちが驚いたわ!!

心の中では散々つっこんでいたのですが、表面的には「壊れたんじゃなくて良かったな」とごく普通のコメントをしておきました。

しかし、、何故そんなことになったのか、、、
謎だ。