「マジで!?本当に!?」

「あぁ、俺は構わないよ。」

「よっしゃぁ!!じゃあ、一緒に陸上部を一から作ろうぜ!!」

「そうだな、一から・・・ん?ちょっと待てちょっと待て?今、一からとか言わなかったか?」

学校から駅までの距離を、丁度半分位来たところで、蒼海の足がピタリと止まった。

「うん、言ったよ?それがどうかした?」

「一からって言葉がどうも引っ掛かってね・・・ま、まさか・・・」

「いやね、暇な時間に先生に陸上部のこと聞いてみたら、何でも今年の三月で三年生が卒業して、部員が0何だってさ。」

尚之はケロッとした顔で、さらっと答えた。

「な・・・何ですとおぉぉぉぉぉぉぉぉおおお!!!」

「あ、ちなみに廃部寸前らしいよ。」

「更に何ですとぉおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおぉぉぉおぉぉぉおぉぉ!!!!!!!」

「あ、後顧問の先生も今年転任して居ないらしい。」

「もう驚くの面倒くせぇぇぇぇぇえええぇぇぇぇぇぇええぇぇぇぇっぇぇ!!!!!!!!!」

蒼海はもう驚くことしかできず、ただ立ち尽くした。

「どうした、タミー?なんか漫画っぽく体が真っ白になってるぞ?」

「へ?あいや、あまりのツッコミ所三連コンボに必死になって・・・」

尚之は首を傾げ、再び駅に向かって歩き出した。