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最期の夜に(兵金現代パロ)

ある日、神と名乗る人物が全ての人間に向かってこう伝えた。


『お前達人間は失敗作だった。7日後に全ての人間の命をリセットする事にする。抵抗したり、状況が悪化した場合は7日待たずともその時点でリセットを開始する。』


最初のうちはかなりの混乱と暴動があったが、すぐに鎮静化し5日目にはいつもと変わらない平和な日々に戻ったようだった。
当初予想された犯罪や自殺の増加は意外にも例年より多少上昇しただけに止まった。
テレビの向こうでは偉い大人達が責任の擦り付け合いを続けている。
だけど、俺はまだ子供だからそんなくだらない事にたいした興味は無い。
今、俺の頭の中はある事でいっぱいだった。
親友に、愛の告白を。
頭の中で立てたプランは完璧だ。
あとは...。
「金吾、準備出来たか?」
「後5分待って!」
「なるべく早くしろよ?あんまし時間ねーんだから。」
少々にやけてしまう顔を引き締めて携帯を握り締めた。
「必ず行くから、ちょっと待ってろよ?」
「おう。じゃあ後でな。」
通話を切り、携帯を閉じた。ディスプレイに表示された時間はAM:8:00。
人類滅亡までの40時間。
俺は金吾と2人きりで過ごす事に決めた。
親から借りた車の後部座席には沢山の菓子や食料。
飲み物と少しのチューハイ缶。
トランクに積んであるボストンバッグには着替えとコンドームが入れてある。
2か月前に取ったばかりの免許がこんな形で役に立つとは思ってもいなかった。
「お待たせ。父上がトイレに行った隙に出て来た。」
「ほんっと、お前の親は過保護だなぁ。見つかる前に車出すか。」
金吾が乗り込んだのを確認し、エンジンをかけた。
さぁ、何処へ行こうか?
「なんだよ、プラン無しか?」
「馬鹿言え。一応聞いてやっただけだ。」
アクセル全開。
目指すは本州の最北端。
まぁ、別に場所なんてどこでもいいのだけれども。
「なぁ、本当に人類滅亡ってするのかな?」
「さぁな。明日の夜には分かるだろ。」
適当に返事をしながら、チラリと金吾の顔を盗み見た。
人類滅亡なんて興味無いし、死ぬとかそういうのもどうだっていい。
だけど。
もしも明日が最期の夜になるのなら。
「兵太夫、お前好きな子とか居ないのか?」
「うるせぇ。気が散るからちょっと黙ってろ。」
幸せなまま終われる気がする。
「お前、本当に冷たいよな。」
「安心しろ、金吾以外には優しくするから。」
「酷っ!!」
照れ隠しの暴言にもちゃんとツッコんでくれる。
君が隣りに居てくれるからそれでいい。
誰もいない道を進みながら、そう思った。



人類滅亡、そして...俺達が結ばれる予定まで。
あと39時間。

拍手更新

御礼文を更新しました。
まさかの土寿鳥×万寿鳥です。
マイナー過ぎるにも程があります。(笑)
鉢雷は短編へ移動させました。



最近、家庭菜園をしようか企み中です。
高校が農業校だったのもあって植物育てるのは好きなんですが上手い訳じゃないんでよくミスって枯らしてたりします。
今悩んでいるのはオクラとシシトウとナス、あとは果樹ですね。
その前にまず裏庭の掃除しないとですが。(笑)

トップ変更と更新

前から書いてたしんシゲが完成したのでupしました。
次回更新は文こへシリアス予定。(予定は未定)


最近またもやスランプ気味で更新が滞ってすみません。
書いてない訳じゃないんですけどねぇ...。
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