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夢現(名探偵コナン、ベルモット×ジョディ)

何故?
何故なの?
何故敵であるはずのしかも一番苦手な彼女が私の家を知っていて、私の目の前にいるのだろう。


ああ…
これは夢なんだわ。


ジョディはドアを締め、自分の頬を叩き、またドアを開ける。


しかし、そこには変わらずその人物がいる。


ジョディはまたドアを締め開けてを繰り返している。


「さっきから何をしているのかしら?」


「夢かと思って。」


「あら、そんなに私を好きでいてくれたのかしら。」


「逆よ。それより、何故貴女が私の家を知っているのかしら?」


「あら、忘れたの?私は前一緒の職場で働いていてデートまでしたじゃない♪」


ジョディは小さくため息をつく。


「で、私に何の用なのかしら?」


「愛の告白をしに」


「寝言は寝てから言うものよ?」


「あら、本気よ?」


ベルモットはジョディを壁へと追いやる。


逃げようとするが手で塞がれてしまう。


「あら、逃げられると私余計に萌えちゃうのよね。」


「良い趣味ね。」


「あら、ありがとう♪」


「誉めてないわよ。」


「知ってるわよ。」


「っ!?」


気づいた時にはベルモットの顔が近くにあって唇が重なっていた。


「は…っ!!」


ジョディはベルモットを思わず突き飛ばす。


「な、何をっ」


「好きだからって言ってるのに聞いてくれないから。」


「なっ!?」


「まあ、片想いなのは分かっているわ。貴女が好きなのは赤井秀一ですものね。」


「知っててわざと…」


「自分の欲望に忠実なの。」


ベルモットはニッコリ笑い「またね」とだけ言い残し去っていった。


「なんなのよ…」


ジョディは呟きまだ熱が残る唇を指でなぞるのだった。



END
(例え片想いだとしても…)


甘過ぎ地獄(オトメの帝国、エリーシャ×ほのか)

あいつとは正反対。私が月ならあっちは太陽。交わることのない平行線。私はあいつが眩しすぎるんだ。


「ほのか?ほーのーかー!」


「ぇ?あ…なに?」


「大丈夫?ぼーっとして。私の描く利休のライバルだけどねー」


「あー、うん。勝手に描いてー。私、ちょっと飲み物でも買いに行くわー」


「ドリンク?私も行く♪」


「は?いや…」


私はあんたから離れたいから言ったんだが…。仕方ない、こういう奴だった。


2人は自販機へ向かう。



「ほのかは緑茶なんだね。私はコーヒーだよ♪」


「あっそ…」


「んー♪このコーヒー美味しいよ、ほのか♪」


「ふーん。」


いちいち何故私にふるのだろうか。


「飲んで見なよ♪」


「ぇ?あ、ああ、い、いいよ。」


私と間接キスなんかキモいだろ?なんでそんな笑顔で言えんの?


「ほのかはコーヒー嫌い?」

「いや、そういうわけじゃなくて……。」


こうなったら直接聞いてやるか…。じゃないと多分分からないことばかりだ。


「あのさ…なんで私にばっか構うわけ?一緒にマンガ描いたり、クリスマス呼んだりさ……なんで私なんだよ。」


「あれ?私言わなかったっけ?私ほのか好きー♪だから一緒にいたい。」


「物好きだな。」


「だからコーヒーどーぞ♪」

「いや、私は…むぐっ!?」


私はなめてた。この外人さんはスキンシップが激しいやつだった。断ってるのを遠慮してると思ったのか、こともあろうことか、口移しで飲ませてきた。


「どーう?美味しいでしょ♪」


「甘いよ…ゲロ甘だよ」


「ゲロ甘?」


「甘過ぎって言ってんだよ」

「oh!ほのか、甘いの苦手だっけ?」


「ちげーし!あ、あんたの…」


あんたの唇のせいだっての……って私何言おうとしてっ!?これじゃ、私があいつ好きみたいな言い方じゃねぇかっ!!


………


確かに他の奴よりは人畜無害かもなって思うし、クリスマスはリアルなベーコンレタスさんに会わせてもらって、イアンさんとかとメールして楽しかったし…。苦手ではあるが嫌いじゃないってその程度のはず。何より私はBL大好きだからGLはジャンル範囲外なんだ。

「ほのか?何言いかけたの?」


「し、しらねーよっ」


今日も貴女は眩しすぎるんだ。そして綿あめの様にふわふわで甘ったるしい。


えんど

君と星の舞踏会(スタスカ、翼×月子

冬は星が一番綺麗に見える季節。
寒いけれどキラキラ綺麗で…。冬の第三角形や冬のダイヤモンド…。沢山の自分の好きな星が見れる。
だから冬は好き……――。

「なぁ、ぬいぬい〜」


「五月蝿い。」


「そらそらぁ〜」


「黙って手を動かしてください。」


「学校さぁ、冬休みなんだよなぁ?なのに生徒会は休みないのかよぉ〜。」


「それは翼くんと会長が仕事をさぼったからでしょう?僕と彼女は仕事終わってるのにこうして君たちに付き合ってるのですよ?特に翼くん、君はサボりすぎです。」


「誰も付き合ってくれとは頼んでないんだが?」


「見張ってなかったら貴方たちはサボるでしょう?それとも、説教されたいのですか?」


「じょ、冗談だって」


副会長のブラックスマイルには流石の会長も勝てないようだ。


「でもさぁ、仕事ばっかだとヤダ。息抜きしたい、息抜きぃ!!!」


「確かに、息抜きは大事だよね。」


「あ、駄目ですよ。彼を甘やかさないでください。」

「そらそらは厳しすぎるんだ。星少し見るくらいなら良いだろ?な、な?」


「まったく…仕方ないですね。僕は会長を見張っておきますので二人で行ってらっしゃい。」


翼は嬉しそうに廊下をかけていく。


「冬の第三角形だ。俺さ、好きなんだよ、この星。特にさ、あの赤い星。」


「ベテルギウスが?」


「うん、かっこいいからな。」


「くす、翼くんらしい答え。」


「ぬはは〜」


自然と星を見ていると笑いが込み上げてくる。


「ありがとな。うん、元気でた。」


翼はそう言うと月子の頬へ軽くキスをする。


「顔真っ赤だぞ?」


そういいながら差しのべる彼の手を月子はつかんだ。


―END―
(今はまだこれが精一杯。)

面影と嫉妬の序奏曲(ひぐらし、夏美×巴

あの子と重ねてしまう…。

いけないこと…。失礼だとわかっている。なのに重ねて見てしまう。


「どうしました、巴さん?」

視線に気付いたのか夏美は聞いてくる。


「え?あ…ごめんなさい、なんでもないの。」


巴は笑って誤魔化す。


(なんだろう…この気持ち…。)


夏美を見ていると渚を思い出す。


自分が救いたいと感じていたのに守れなかったあの子…。
年が近いせい?感じが似てるから?呼び方が一緒だから?


「夏美さんにはお姉ちゃんって普段から呼んで欲しいなと思っただけよ。」


なんとなく言ってみる。


巴が夏美といる時の気持ち…。


勿論夏美が大好きだ。本当の妹のように可愛がっている。一緒にいて楽しいし、落ち着く。


だけど、切なくなる。泣きそうになる。


「ぁ…お、お姉ちゃん…。」

恥ずかしそうにだがしっかりと夏美は呼んでくれた。

「くす、なんで恥ずかしがってるの?」


「ぁう…。」


真っ赤になって黙る夏美。

「…あの子も…こんな風に…」


笑って"お姉ちゃん"と呼んでくれるだろうか…?


「あの子…?」


巴の呟きは夏美に聞こえていたらしい。


「ああ、ごめんなさい。」


笑って誤魔化そうとしたが夏美は逃がさない。


「誰ですか?」


「…夏美さんと近い年の女の子よ。……もう死んじゃってるけれど。」


「……」


夏美はまだ納得してないらしい。


「…生きてたら笑顔で夏さゃんみたいにお姉ちゃんって呼んでくれたのかな…?なんて…ね…」


「ふぅん?巴さん、私といるのに別の人のこと考えてたんだ?」


「ご、ごめん、なさい…。」

「駄目だよ。私怒ってるんだから。」


「そうよね…。他の人と重ねられて自分を見られてたら私だって怒るわ。嫌だもの。」


言ってて自分の過ちに気づき、巴はしまったと思ったがもう遅い。


(私、きっと夏美さんを傷つけた…。)


「違うよ、巴さん。」


そんな巴の心を見透かしてか、夏美は否定した。


「私は傷ついてないよ。もっと違う感情。…嫉妬っていうのかな?やきもち…は嫉妬と同じだよね?」


「…そう、なの…」


巴は意外な夏美の感情に驚きを隠せない。


「…本当に悪かったわ。自分でされて嫌なのにね…。許して、夏美さん?」


「…駄目だよ。お姉ちゃん、夏美って呼んでよ。」


「夏美。」


「あとね、キスして?ちゃんと口に。」


「え?」


「私の口にキスして。その私と重ねてた子より私は上が良いの。」


「分かったわ。」


巴はおそるおそる、触れるだけのキスをする。


「…ま、いっか。」


夏美は物足りなさそうにだが嬉しそうに呟いた。


―END―
(今はこれだけでも十分嬉しいから…。)

女王とチェシャ猫と怖いの…(ハートの国のアリス、ボリス×ビバルディ)

「……」


ボリスは手の上の猫缶を見る。


「…はぁ〜」


そしてでっかい溜め息。


それは今日、残酷無慈悲と歌われる女王様からの謎のプレゼントだった。


どうも彼女は猫が大好きらしい。


「お前にいいものをあげよう。」


そういって女王がバックから取り出したのは猫缶…もといキャットフード。


純粋な気持ちに無邪気な笑み。それに負けボリスは貰って帰ったのだ。


「食う…しかない、よな?」

好意でくれた物だ。捨てる気にもなれず、ボリスは食べた。
もともとボリスも猫だ。食べれないわけじゃない。


そして次の会合でもまた貰った。しかも大量に…。


「何で断れねーの?」


自分で言っておきながら答えは出ていた。
あんなに純粋な好意を拒むことなんかできない。


「…なんとなく嫌いになれないんだよなぁ〜」


帽子屋ファミリーの双子とよくあのババアと言っていたが…女王の好意を知って罪悪感が出てくる。


「ネコ…」


二度ある事は三度ある。
ボリスはまた会合で女王と再開した。
いつもと違うのは女王が悲しそうにしてたとこくらいだ。


「どたの?女王様…。」


「今日はキャットフード持ってないの…。」


「いや、別にいいよ。」


むしろいらないから…。
とボリスは思ってたが言葉にはできなかった。


「でも、せっかく会えたのに…。」


女王はもじもじとしていてなんだか可愛らしい。


「なぁ、女王様…あんた、ネコ好きなの?」


「ああ。」


「…俺じゃなくても?」


「ネコはみんな好きだ。…可愛い…。」


女王はうっとりとしている。


「…女王様に良いこと教えといてやるよ。ネコってな、意外と嫉妬深い生き物なんだぜ?」


「ん?」


ボリスの言いたいことが分からなかったのか女王は小首を傾げる。


「俺さ、あんたのこと気に入っちゃった。だから他のネコじゃなくて俺にだけかまってよ?」


「ネコが妾を……。」


女王はきょとんとしている。


「ああ。」


と、その時だった。


「げ、にゃんこ…。」


ピアスがばったりと出くわした。


「っ〜〜!!」


ビバルディは顔を青ざめさせている。


「女王様?」


「ね…ネズミ…っ」


「うん、そだな。」


追いかけたくてウズウズしているボリス。


「ネズミっ〜〜〜!!!」


ビバルディはすっかり気が動転しているのか、ボリスにしがみつき、痛いほどだきしめてくる。


「ぐぇっ!?ちょっ、女王様、タンマ、タンマ!!く、苦しい…。」


だが女王、ビバルディはネズミに恐怖し、我を忘れている。


「…お前さ、何したの?」


「分かんないよ。でも、いつもあったらこうなんだ。俺、嫌われてるみたいだ。」


「そりゃ…ネズミ好きなやつはあんましいねーだろ…。」


「うぅ…」


「唸った…。」


ピアスの泣きそうな声を唸り声と勘違いしたビバルディは更に恐怖でボリスを締め上げる。(勿論、本人には自覚がない。)


「ぐぇ、ち、ちょっ!出るって!中身出る!!」


勿論、女王は気付いてない。


「ピ、ピアス…。頼む…。頼むから…一旦ここからいなくなれ…。」


「えぇっ!?なんで!?なんで!?」


ボリスの状況を見てもピアスは理解ができないらしい。


「いいからどっか行けよ…。食うぞ……。」


ボリスが低音で言うとピアスは、「ちゅう…。」と困ったように呟き、その場を去っていった。


ボリスはやっとビバルディの締め上げる攻撃から解放された。


「はぁ…はぁっ」


ボリスは顔を青ざめさせる。


「女王って…もしかして…」

「ん?何か言った?ネコ…。」


「いや、別に…(嫌いなネズミを追い払ってくれるから猫が好きなのかも…。)」


「あぁ…やはりネコは良い。可愛らしい。何より汚ならしいネズミのように唸ったりしない。」


「…ネズミと比べられても嬉しくないんだけど…」


「それにネコはネズミを対字してくれるからな♪」


「…やっぱし」


ボリスはがくっと肩を落とした。


―END―
(でも、嫌いにはなれない…。)
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