introduction
「タンゴ、2th タイプボギー」
「インサイト、ボギー確認」
並走して飛ぶヘリコプター、それは軍事用の強力なターボシャフトジェットエンジンを積んだ戦闘ヘリだった。塗装はありふれたミリタリーグリーンであるがそのアローヘッドカメラはまるで毒蛇が持つ目のように常に獲物を欲していた。
彼らの言葉の意味・・・・それは敵を見つけた、しかも二つの敵がそこにはいる。と目視確認までしたのだ。通常ならば相手のセンサー圏外(索敵圏外)からミサイル攻撃、ヘルファイアミサイルで攻撃をするのが常套手段だが 「かれら」 からすればそんなことはどうでもよかったのだ。
「また、軍紀違反とか言わないでくれよ。ヨハン」
「おいおい、今のが軍紀違反じゃねーのか?コードを使えよバイパー2!」
確実に敵か そうではないのか彼らにはどうしても確認しておきたかったのだ。山の谷あいから突如、機関砲をお見舞いされた。
「確実に敵さんだよ。これは」
「違いねぇ、これはボギーだ」
しかも相手はさほど機動性のない対空戦車(AA)だ。しかも旧式の装輪式の牽引タイプ・・・・この時点で逃げることはほぼ無理だろう。だが、広い戦場で敵がこれだけとは限らなかった。相手側も谷間を縫うように軽装甲の戦闘ヘリがやってきた。トップのレドームがそれを感知した。
「お客だ。距離800メートル後方
プラスボギー1st more!高速接近中、ライトアーマーガンシップだぜ」
「お客さんは多い方がいいってな!そら600メートル先に予定通り中規模敵機甲部隊インサイト」
どうやら本命のターゲットを発見したようだ。だが、機動性の高い敵のヘリも相手にしなければならなかった。バイパー2のTADSはまずは対空兵装をそして、敵の本隊(車列)をロックしていた。当然といえば当然だが敵機はバイパー2を確実に狙っていた。
「ニューコンティニュー、H.Qよりメールだぜ(入電)
旧式の攻撃機が接近中、敵さんはどうしても死守したいらしいぜ」
「歩兵は無視していいのかよ」
「携行ミサイルでも持ってなきゃなオーバー」
どうやら雑魚は無視しろということらしい。
そろそろ30o機関砲でも使いたくなったのだろうか。150mの近距離でバイパー1はもう一基の対空砲にチェーンガンを叩き込んだ。
「ディス バイパー1 テイクカバー、ハイドラあるんだろ?」と
にやけた声が無線越しにも分かった。
the nexts
2011-10-17 23:07