君のベルトを緩める金属音が始まりの合図

君は意外とシャイだから、たまに滑稽でそれさえ丸ごと可愛く思えてしまう


まだシャワーもしていない、ありのままの君の匂いが私を覆った

私の表情を伺わないでいいの
そう、そのままで

綺麗な歯並びだから1つずつ確かめたい
舌先で隅の隅まで君を確認する


君の鼻にかかった吐息がゼロ距離でそこにはあるが、心はいつもどこか遠くにいる気がする


私が一番だ、っていって欲しい

一番にならなくても今だけは君の一番でいたいんだ
一番の「役」でもいいし


奥様とか、お子様とか、考えないでいて欲しくて



私といる時間を、他のことで侵食しないで



逃げ腰だったのに、最後は獣みたいになった君

獣の君を知った時やっと私も女になれた

だってさ
女になって仕舞えば、嫌われちゃうんじゃないかって
いつも様子を伺って君を感じてた

けれど
取り繕う私の恥さえ取り除いてくれたの




私の名前をたくさん呼んで、

汗にもまみれ舌を根っこまで絡めあって

最後は声にならない位にお互いを感じあった



泣いてもやめないって、宣言しておいて
私が泣いちゃえばすぐオロオロしてしまう
痛かったか、なんてダサいこと聞かないで


私だって、と君にも快楽を与えたら
腰を引いて驚いたり
目を皿のようにしてみたり


泣いたのは嬉しくて
舐めたのは可愛くて


好きなんだもんしょうがないじゃない
私のキスに応えてくれて、君から足を絡めて

ちょっとだけチクチクしたけどね、それも良かった




私にとって君のことは理屈では説明できない


好きなんだから本当にしょうがない問題