生きてる気がしないんだ。
「生きてる気がしない?そりゃ可笑しいな、」
可笑しくなんかない
ぼくをバカにするな
「、だって君は現に生きている。細胞が君を繋ぎ合わせて、心臓が血液を巡らせ、肺が酸素を送り込ませ、脳が指示をだしている。」
それは肉体的な話し
お前に何がわかる
「わからないよ、わからないよ。あぁ、嗚呼でも、そうか、わかったぞ、これはわかった。君は精神的なお話をしているんだね」
ああもう黙ってよ、お前にはどうせわからない
「何故?何故生きている気がしない?面白くないから?楽しくないから?前が見えないから?孤立しているから?、」
うるさい!うるさいうるさいうるさい見えないんだ、なにも、掴めないんだ、なぜか
「それはきっと間違いだ、いや、きっと思い違いだ。君は沢山の物を見て、掴んでいる。ただ、小さすぎて認識できてないんだよ。ほら、君の周りの、それに気付いてあげて?」
なんて、ただの自己防衛にすぎない戯言
どうやっても見えないものは見えないし、掴めないものは掴めない
人間ってのは見えない物に恐怖するもの
それは例外なく、僕もがっちりと嵌め込まれた
。
手の届かないものに憧れる、それが人間。尊敬でも物欲でも、次元は違えどそのようなものかと。
僕もそうです。手の届かないものが、異常に高貴に綺麗に見え憧れます。でも、手の届かないものってのは大体どこか一線を越えていて、実際手を出そうだなんて、僕は思わない訳です。
それでも、たまたま、あくまでもたまたま手に入れてしまった時、なんだか自分も一線越えているように感じてしまうんですよね。過大評価なんてそんなもんではなく、愚かに感じます、僕は。だってそんな訳はないから、現実世界、努力と経験が人間としての力となっていく。そんな、世界だから。
まあ、自分から言い出したんだけどそれはいいとして(苦笑)
それよりも、自分が手に入れることによって世界を狭め、レベルを落としてしまうのではないかなんて不安になったりします。手放したほうが、それの為にはなるのではないか、と。物はそうなるのかもしれない。宝の持ち腐れではないけれど。でも、僕がたまたま手に入れた憧れるものは、進化し続けてくれた。それが嬉しくもあり辛くもあるけれど、僕の心配なんていらないくらい素晴らしいものなんだなって、改めて感じたりもする。一時期はそれが嫌で病んだ時もあったけど、結局いらん世話だった。そんな素晴らしい僕の憧れた部分を持ったもの
それが僕の大好きな人
。
涙を枯らした少女が居た
僕はそれを信じなかった
だってだって、人間は泣きながら生まれてくる生き物でしょう?
泣かないと、死んでしまう生き物でしょう?
だから僕は信じなかった
でもなぜだか、少女がこのままでは死んでしまうんじゃないかなんて、突拍子もなく思い始めちまったんだ
怖くて怖くて仕方なくて
僕は少女に辛く苦しく接したんだ
あの子が泣くよう、声をあげて、泣き喚くよう
くる日もくる日も辛く接した
でもなぜだろう、少女はだんだん笑顔が増え、明るくなっていった
ある日あの子が首を吊って死んでいた。
最後の最後まで、泣かなかったあの子の周りには、いろんな色の涙が散らばってたんだ
嗚呼、やっと君は泣けたんだね
(私を狂わせたのはこの僕だ)
これでやっと、君は生きれるね
。