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TURN12:ラブ アタック!

会長、ご卒業おめでとうございます…!!
ああ、彼女らしいなぁと思いました。ロイドは婚約解消になりましたが、あれは果たして空元気なのかどうなのか。
ワンセグでは表情の機微がさっぱりなので後日改めます。

ネリ様が理想通りでここが外じゃなければ拍手喝采でした。素敵…!!

卒業写真のルルーシュとスザクの距離感になんだか涙が。シャーリーとのやりとりは微笑ましいやら切ないやら。ルルーシュが乙女(笑)


ギアスキャンセラーがまさかここでのオレンジ!来週が物凄く気になります。

Say "Sir"(37)

※TURN11派生
「そんなの聞いてない!」の続き









一.彼と目を合わせてはならない
一.彼に極力関わらない


まだ学園に通うつもりならば守って欲しい、と伝えれば案の定怪訝な表情をされた。ただしジノにだけ。アーニャは拍子抜けするほどにあっさり頷き、ナナリーに今日のことを報告するから、と早々に退室した。
残されたのはスザクとジノと気まずい沈黙。

スザクからの一方的な願いの訳を、ジノはずっと待っている。
理由を聞きたいのはスザクだって同じだ。何故急に。何の為に。
2人の帰りを待つ間、どれだけ心乱されたかをジノ達は知らない。帰ってこないことを想像し、失いたくないのだと強く思った。

失うなんてありえない。何故なら学園は安全を約束された場所のはず――獲物を待ち構える罠をしかけた檻だ。
餌が、餌としての役割を全うしていれば。

結局、同じ事の繰り返しだ。ルルーシュがゼロだと疑っては違うと信じた。確たる証拠もないまま、じりじりと最悪の結末へと進んでいた一年前の自分は、今とどう違うのだろう。
ジノ達を失いたくないのと同じくらいに、胸の奥にひそやかに波打つ気持ちがある。

―これ以上血に染まるな、ルルーシュ


スザクは、ことんとジノの肩に額を預けた。
甘えるような仕草に「色仕掛けか、狡いぞスザク」と恨めしげな声があがる。

「そうだね……僕は、狡い」

何もかもを己が為に利用している。ルルーシュと自分、どう違うというのだろう。強いていうなら、殺人を正当化する理由か。
ルルーシュはかつて奪われたものの為に。
スザクはこれから奪われゆくものの為に。

「狡い、じゃないな。……僕は、汚い」
「…は?」
「ーわからないでいい。忘れてくれ」

つい、と身体を放し尤もらしく学園での約束事を説明してやろうと顔をあげた。

そこにあったのは空だった。

それもすぐに見えなくなって温もりがすっぽりとスザクを包む。

「いいよ、わかった」
「え?」
「スザクは人を貶めるような事は言わない。それだけ言うのは事情がある……そうだろ?」
「……」
「私は私の好きにさせてもらうさ。それを止めないなら、お前との約束は必ず守る。どうだ?」
「……わかった」
苦々しく頷けば、不敵な笑みが返された。


願わくば、この笑顔が絶えることのないように。



********


練りもせず感情のままにつっぱしるとひどいことになる良い見本(爆)
ジノは自分で勝手にルルーシュとスザクのあれこれを学園で探ってるといい。
あと少しで本放送。うわぁ…怖いなぁ……

発展途上※捏造、注意

※アーニャとナナリー
※制服が中等部な訳






発展途上





目の見えない彼女の為、普段ならありえないくらいの言葉を端末に吹き込む。
送信、の文字を見届けて肩の力を抜いた。

――疲れる

けれど全く苦にはならない。自分がいるという記録が、より確かなものになる。何より、ナナリーからの返事は嬉しい。

そんなことを考えているうちに、携帯が鳴った。もう返事がきたかと思えば、通話着信だ。

「はい」
『アーニャさん?ナナリーです。遅くにごめんなさい。あの…起こしてしまいましたか?』
「まだ。大丈夫」
無機質な端末の向こうで安堵の吐息を漏らすナナリーがいる。アーニャの瞳もふとゆるんだ。
『あの、アッシュフォードへ行かれると…』
「そう。明日」
『制服はもう手配を?』
「まだ。明日学校で。急な話だったから」
『あの…もしご迷惑でなければ、私のを使って下さいませんか?サイズは多分合うと思うんです』
「……いいの?」
『はい…!』
「じゃあ、明日の朝に寄る」
『お待ちしてますね。ありがとう、アーニャさん』

おやすみの挨拶を交わして通話は終了した。
アーニャはしばし無言で端末を眺め、首を傾げた。

「……なんで、皇女殿下が制服を…?」


***


明朝。
約束の通りにナナリーの元を訪れたアーニャは、鏡の前でくるりと一回転し頷いた。
「ぴったり。胸もきつくないし、ゆるくもない」
「良かった!」
満面の笑みを浮かべる彼女に、アーニャも小さく笑みを返した。
自分と同じ体型だったナナリー。なら、時間がたてば自分もきっと。盛り上がりもわずかな胸に手を当て、アーニャは確信する。

「日本に戻ってきた時に、学園にも行けたら…って、つい持ってきてしまったんです。まだ籍、が…あるといいんですけれど…」
「通ってたの?」
「はい」
「……それ、私に言っていいの?」

ふとアーニャの瞳に鋭さが宿る。問いかけと気配に、はっとナナリーは息を詰め、口元を手で覆った。

死んだとされていた皇女が生きていた。しかも、後ろ盾はアッシュフォード。皇女の生存を秘匿し続けた咎は、不思議と聞いていない。ラウンズのアーニャとて、明確には彼女の経歴は知らされていなかった。
僅かな沈黙が流れる。

破ったのはナナリーだった。

「アーニャさんになら、いいです。私の我が儘を聞いて頂いた…黙ったままでいるのは、失礼ですから」
「私、なら?」
「はい」
噛み締めるような呟きに、ナナリーは柔らかい微笑を浮かべた。
「…わかった。今の話は記憶しない…貸してくれた、お礼」
「アーニャさん…!」
ありがとう、と手に暖かいものが触れた。
胸の中にしみてくる温もりに、アーニャはしばし微睡んだ。

==============


この2人の組み合わせが大好きです。共通の話題はきっとスザク…!

アーニャの年は15歳以下、で確定ですか。制服見た瞬間、ナナリーのだ!!とうっかり思ってしまいました、というお話。

ジノは、別室でアーニャの着替えを待ちながらローマイヤ女史にくどくどイヤミ言われてます(笑)


ちなみに私はジノ年下説にやっぱり違和感が。「先輩、」はスザクを巡る対立フラグなんだと信じたい…!←

そんなの聞いてない!※腐、注意

※367
※TURN11派生

ケース1:
2人の学園入りをスザクが知らなかった場合









本国への報告と、主とのモニター越しの謁見が終わったのは日付も変わった頃だった。
皇帝との会話は機密とされ、ジノとアーニャは一足先に退室した為、顔を合わせる事なくスザクは朝を迎えた。

アーニャの様子が気になる。
モルドレットの修理と点検の為、しばらく出撃も出来ない。もし出てきていたら、休みを取るよう薦めなくては――そんな事を考えながら、スザクはあてがわれた執務室に足を踏み入れた。

しん、と静まり返った室内に首を傾げる。いつもなら、応接用の椅子に陣取るジノが見えるのだが。
ふと、スザクの胸によぎるのは不安だった。根拠はない、直感だ。
机の上に小さなメモを見つけて、それは確信に変わった。

人間、許容量を越えると感情という波はひいていくものだ。

嵐の前の静けさ、とも言う。


【アッシュフォードへ体験入学してきます 3&6】

「な、に……考えてるんだあの2人はーー!!!!!」



****



制服を纏った2人が政庁へ帰ってきたのは夕暮れだった。
初めての学生服にジノの足取りは軽い。
「スザク驚くだろうなぁ」
「驚く、で済んでるといいけど」

愛機の修理と合わせて休暇を取ったアーニャは、アッシュフォードへ行くことを決めていた。言付けを頼もうとしたジノがついてくるのは彼女も予想外だったらしいが、反対もせず今に至る。

「だ…大丈夫だろ、書き置きしたし手順は踏んだんだし」
自信なさげな声は唐突に途切れた。

道の先、入り口に佇む青が見える。

「スザク……?」

スザクが、声に顔を跳ね上げるのとジノが駆け出すのは同時だった。

「嬉しいな!迎えに出て来てくれたのか「ジノ!アーニャ!」」

ジノは、身体にぶつかってきた衝撃を反射的に抱きしめながらも固まった。
あのスザクが自分から胸に飛び込んで来るなんて!
けれど、素直に喜べないのはアーニャも同じだったようだ。

2人の名を呼ぶ声は悲鳴に似ていた。

「何で急に学園なんか…!何もなかったか?朝から此処までの事、全部話せるか!?ルルーシュとは…―ッ」
「痛い!スザクっ髪引っ張るなって!」
「答えろ…!」


「スザク」


半ば掴み合いの2人に、静かに滑り込んだ繊手が、ふわりと栗色の髪を掠めた。
精一杯背伸びして手を伸ばしたアーニャが、スザクを見つめている。

「心配かけて、ごめんなさい――大丈夫」
「アーニャ……」
静かな瞳に力を奪われたように、スザクの手がゆっくり下ろされていった。同じ速度で膝が崩れ、慌ててジノの腕が支える。

大丈夫、と繰り返し髪を撫でる手を、スザクは強く握り締めた。
深く―深く息を吐き出すと、スザクにようやく笑みが浮かぶ。喜びとはかけ離れたそれに、ジノは息をのんだ。


「ありがとう…アーニャ。制服、似合ってるよ」
「……そう?」
「なぁスザク、俺は?」
「……学園で何を吹き込まれてきたのかじっくり聞かせてもらいたいな」
「勿論。今夜は寝かさない」
「私も混ぜて」
「大胆なお誘いだなぁアーニャ!」

入り口に固まりながら騒ぐ3人を咎める者は誰もいない。何故なら、彼らは最高の騎士だからだ。

優しい手に偽りの影が無いことを信じながら、スザクは笑顔の下でひとつだけ涙を零した。


******


ルルーシュの記憶は改竄したんだから、ギアスの心配は無用なはず。けど、ゼロ=ルルーシュ、要は記憶が戻っているのを直感で感じているスザク。彼らの目を見るのも容易い状況です。ユフィの惨劇がフラッシュバックして大混乱。

――説明不足でごめんなさい。

脳内補完もここまでしつこいとうざったい!
でも、書かずにはいられないんですよね……すみません、まだしばらく続きます。

ジノ→スザ←ルル※腐、注意

※ジノ→スザ←ルル
TURN11派生

スザクをめぐる攻防






見惚れる、なんて会長の太ももと胸だけかと思っていた。

「はー……、やっぱ軍人さんは違うねぇ」

更衣室の片隅でジノと肩を並べて着替えながら、リヴァルは感嘆の溜め息をついた。
白いシャツの下から現れた瑞々しい肌、無駄の一切無いしなやかな体躯は、同じ男として一種の理想である。素直にそれを表すリヴァルとは対極に、ルルーシュは2人と反対側のロッカーで黙々と着替えていた。

「スザクもそりゃ凄かったけどさぁ、やっぱ体格がな〜」
「体格差がそのまま力の差とは限らないさ」
朗らかな笑みでロッカーにシャツを投げ入れ、体操着を手に取る。ジノの背を目にしたリヴァルの顔に、にんまりと笑みが浮かんだ。

「少しは隠すとかしない?」
「え?」
「せ、な、か」
お盛んだねぇとからかうように笑うリヴァルの視線を辿ったジノは、ようやく意味を悟って瞬いた。
肩甲骨のあたりに沿って走るふた筋の傷。擦過傷でも切傷でもないそれを、爪痕だとリヴァルは言うのだ。そしてそれはあっさりと肯定される。
「あぁ、だからか……」
「えぇ!?マジですか!!?」
「期待させて悪いがご婦人じゃぁないんだな」
色めき立つリヴァルに苦笑を浮かべながら、ジノは着替えのついでとばかりにあっさりと口を開く。
「猫がいるんだ。構い過ぎて反撃された」
「ネコぉ…?」
「なかなか懐いてくれなくて大変だよ。でも思い通りにならないところが楽しくて、もうすっかり夢中なんだ」
「世の女の子がそれ聞いたら泣くぞ、絶対」
リヴァルの苦笑いに笑顔を返し、ジノはぱたんとロッカーをしめて背をそれに預けた。すでに支度を終えたルルーシュが、すぐ前で靴紐を結んでいる。
「女性の涙も霞むくらいに可愛いから仕方ない。小さくて茶色くてふわふわで、抱き締めると気持ちいいよ。エメラルド色の目で見つめられたら、もう逆らえない」
のろけか、と呟いた瞬間背後でがん、と大きな音が響いた。
驚き振り返ったリヴァルは思わず後ずさる。
ルルーシュがジノを見ていた。
怒りの表情が浮かんでいるわけではない。いつもの平静そのもの。リヴァルは気圧された意味がわからず首を傾げるばかりだった。けれど紫の瞳が苛烈な色を帯びているのを、ジノは見逃さない。

「まだまだ世話がかかりそうなんだ。ご指南よろしくな、先輩」


*****


一番の被害者はリヴァルです。
意味べったべたですみません。
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