話題:二次創作小説
アナタはいつもそうやって何かをはぐらかす様に笑うけど、何を思い出しているんですか?
何を思っているのですか?
追記に続きます。
今日も景色は何も変わらない。
アナタがいたあの頃と何も変わらない。
仕事が休みの日の買い物には隣に新ちゃんが居てくれて、近藤さんの影も見える。
うちに帰ればぐちゃぐちゃになった部屋と神楽ちゃんと定春くんがいる。
文句を言いながらも進んで片付けをする新ちゃんがいて、それを手伝っているのか邪魔しているのか分からない神楽ちゃんがいる。
見えるの。いないのに、その真ん中で寝転んでいるアナタの姿が見えるんです。
誰にも言えないこの苦しみ。誰も言わないアナタの事。
最後に見たアナタの顔は何かをはぐらかす様に笑っていて、私達の間に線を引く。
「んじゃ、いってくるわ」
何を思っていたんですか?
アナタの帰る場所はココ以外にドコがあるというんですか?
今、ドコにいるんですか?
「神楽ちゃん!ちょっと!」
「言ってる場合アルか!」
明るく笑う二人の声が家の中に響き、私は今にも出そうな涙を堪える。
この二人だって耐えている。この何も分からない状態に、どこにやればいいか分からない気持ちを。
「二人共、食事の準備を始めましょう」
私は笑った。
堪えきれない気持ちを隠すには笑うのが最適な方法だった。
もしかしてアナタも気持ちをずっと圧し殺して笑っていたのかしら?
何を思って笑っていたのかしら?